掛けた分の時間=コストを回収するのが営業の役割
営業をしていると前々から入っていたアポイント、定例で入っている会議、部門で決まっているテレアポコアタイムなど、自分だけで決めた時間よりも周囲との兼ね合いや元々存在していたルールによって、予定が決まるということは少なくありません。
しかし、その決定事項・時間の使い方に「~~を達成するために」「~~を実現するために」という目的・意図がなければ、本当にただ時間を溶かしてしまうだけになります。
「ルールだから」「決定事項だから」で自分の時間の使い方を決めていては、時間というコストの浪費です。あくまで営業は時間・コストを投資しなければいけません。
投資は回収しなければいけません。掛けた分の時間・コストを成果に変えることが、営業に求められている役割です。
営業は社長以外に会社にお金=キャッシュをもたらすことができる唯一の職種です。コストセンターではなく、プロフィットセンターであり、もっとシンプルに表現すると売上センターです。コスト意識=コストを減らす意識ももちろん重要ですが、掛けた時間で成果に還元する意識、最大化する意識が営業には不可欠です。
時間の有限性は気合と根性では乗り切れない
営業活動とは時間の投資だという意識を持つべきです。
あなたはその1件のアポイントをいただくために、何時間費やしましたか? アポ率1%の営業は、100件電話をかけて初めて1件の商談を確保できます。100件の電話を5時間かけて行なったのであれば、1件の商談を得るのに掛けた時間は5時間です。そのリストを準備するために使った時間やコストはいくらでしょう?
商談を1件実施するのに、1時間準備を行ない、1時間御礼のメールや提案書、見積書を作ったりしていれば、費やす時間はどんどん増えていきます。
当然、失注するリスクもあります。営業は多くの失敗やうまくいかなかったことの上に成約・成果があります。成約率10%であれば、10商談を費やして9つの失敗と1つの受注があるということです。
自分の時間生産性を考えなければ、あっという間に成果を得られないまま1週間が終わってしまいます。気合いと根性では乗り切れない、乗り越えられない世界が営業には必ずあります。それは1日24時間、1週間は7日間、1年は365日しかないからです。
限られた時間で最大の成果を出す。当たり前のことですが、時間意識とは「時間を無駄にしない意識」です。時間を無駄にしないとは、成果につながらない時間を作らないということです。