ここ最近よく耳にする「サードウェーブコーヒー」。
先日発表された2015年・流行語大賞の候補にもノミネートされ、新潮流のコーヒーブームとして社会的にも大きく注目されているようです。
そこで今回は、この機会に押さえておきたい今年のキーワード「サードウェーブコーヒー」にフォーカス。
その一大ムーブメントの背景と魅力に迫ってみました。

最先端のトレンド「サードウェーブコーヒー」の魅力とは?
最先端のトレンド「サードウェーブコーヒー」の魅力とは?
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コーヒーブームの「ファーストウェーブ」「セカンドウェーブ」

サードウェーブとは、ずばり「第三の波」のこと。
そう、コーヒーブームには第一の波「ファーストウェーブ」と、第二の波「セカンドウェーブ」があったんですね。
まず、第一の波・ファーストウェーブとは、19世紀後半~1960年代にかけて、アメリカでコーヒーが日常的な飲み物として広まった事象のこと。
流通の発達でコーヒーが安価になったことから、浅煎りの薄いコーヒー(いわゆるアメリカンコーヒー)が大量生産・消費されるようになりました。
第二の波・セカンドウェーブとは、1970年代~90年代に巻き起こった「深煎りムーブメント」のこと。
1971年に開業したアメリカのコーヒーチェーン「スターバックス」が、深煎りのコーヒーをベースにしたシアトルコーヒーで世界を圧巻。
ここ日本でも、90年代からスターバックスの認知度と人気が急激に広まり、シアトル系の深煎りコーヒーやエスプレッソ、カフェラテなどのアレンジコーヒーがすっかりお馴染みとなりました。

「サードウェーブ」の火付け役とは?

そして、21世紀の幕開けとともに押し寄せた第三の波・サードウェーブ。
その火付け役となったのが、2002年に開業した米西海岸のコーヒーショップ「ブルーボトルコーヒー」といわれています。
オープン以来、アメリカで爆発的な人気を誇る同店は、今年2月、日本に初上陸して大きな話題を集め、サードウェーブコーヒーのムーブメントを一気に浸透させました。
ブルーボトルコーヒーを発端とするサードウェーブコーヒーは、豆の産地や個性にこだわり、ハンドドリップ(手淹れ)で1杯ずつ淹れるスタイルが特徴とされています。
これまでのコーヒーの銘柄は、複数の産地・農園で生産されたコーヒー豆をブレンドしたものが主流でしたが、サードウェーブでは「シングルオリジン」と呼ばれる単一産地・農園のコーヒー豆を使用。
それぞれの豆の持ち味を引き出す焙煎法や淹れ方で、作り手のこだわりやテロワールなどの個性をダイレクトに味わえるのが魅力です。

ワインのように楽しむサードウェーブスタイル

ちなみに、テロワールとは畑の土壌・気候・地形などを表わすワイン用語ですが、最近はコーヒーの味も「フローラル、チョコレート系、ナッツ系のニュアンス、スムージーな口当たり」……など、ワインと同じような言葉で表現されることが多いとか。ちょっとオシャレで楽しいですよね。
また、農園のロット単位で管理・販売される高品質な「スペシャリティーコーヒー」の人気が高まるなど、世界的にコーヒーの楽しみ方に大きな変化が起こっていることも、新たなコーヒーカルチャー誕生の背景にあるようです。
作り手の顔が見えるコーヒー豆を厳選し、一杯ずつ丁寧に淹れてワインのように楽しむ……そんなサードウェーブスタイルは、今後も注目したいトレンドのひとつといえるでしょう。
香り高きサードウェーブが押し寄せている今、その波に乗ってみる価値は大ですよ!

ワインを味わうようにコーヒーを楽しんでみては?
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