前出の元侍従も、急遽の出席のために準備の時間がほぼないなか、愛子さまが着物をお召しになるのは負担が大きかったのでは、と見る。
先の泰三さんは、和装での食事についてこう話す。
「愛子さまはまだ大学生でいらっしゃるため、着物をお召しの機会はそうありません。慣れない着物で、ゲストに会話などで気を配りながら、ご自身でもお食事をなさるのは、すこしばかり大変かもしれません。洋服の感覚で召し上がると袖を汚しやすいものです。特に、振袖で椅子にお座りになるときは汚れが付かないようお袖を膝の上に置くなど、扱いが大切になります」
雅子さまが接遇の場で着物を品よくお召しなのも、晩餐会や午餐、園遊会や公務での和服の経験があってこそだろう。
愛子さまが公式の場に姿を見せる機会は、これから増えてきそうだ。和服の正礼装となる愛子さまの振袖姿は、ゲストの心をあたたかく和ませてくれるにちがいない。
(AERA dot.編集部・永井貴子)