「引退と言わなきゃ引退ではない」と語った嶋さん(写真・小暮誠)
「引退と言わなきゃ引退ではない」と語った嶋さん(写真・小暮誠)
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いよいよ大型連休が始まった。普段は忙しく過ごしている人も、人生についてじっくり考えるチャンスだ。ゴールデンウィークは、過去に配信した記事の中から改めて読みたい人物ストーリーをお届けする。今回は俳優の嶋大輔さん。これまでの歩みを振り返ってもらった(この記事は2023年3月4日に配信した記事の再掲です。年齢、肩書などは配信した当時のまま)。

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 今年5月に、59歳を迎える俳優の嶋大輔さん。「もうすぐ60歳になるのが全然ピンとこないですね。還暦のお祝いで赤いちゃんちゃんこじゃなくて、『赤い中ラン』を作ろうかなと。バカな60歳と思われるけど。そんな60歳がいてもいいのかなって」と笑う。

 2017年、TBS系の医療バラエティー番組に出演した際、糖尿病で「余命4年」と診断された。放送後の反響は大きく、ファンからは心配のメッセージが殺到した。嶋さんは当時をこう振り返る。

「実は糖尿病はその前から分かっていました。最初に病院で検査したら、(糖尿病を判定する数値の)HbA1cが11.6で『即、入院しないといけない』ってお医者さんに言われて。そのときは仕事が入っていたので運動と食事療法、薬を服用して治療し、今は)HbA1cの数値が6まで下がりました。月に1度の血液検査をしていて健康に問題はありません」

 128キロあった体重を30キロ以上落とした。

「ストレスがたまって食事に走った結果、太ってしまった。ダイエットは続けることが大事です。無理しすぎるとどこかでひずみがくる。ウォーキングで1日20キロ歩いて、足の皮がむけたときがあって。ストイックになりすぎるのも良くない。いろいろ試行錯誤して無理なくやせる方法を考えていました。食事は豆腐、白身魚がメインなのですが、買い物に行くと、唐揚げ、肉団子とか好きな食べ物が目に入る。そのときはあえて買うんです。買ったら、食べなくても満足する。子どもたちや家内に食べさせて、僕は豆腐を食べたらおなかがいっぱいになる。このやり方が正しいか分からないですけど、人それぞれのダイエット法で良いと思います」

 家族の支えもあった。妻の幸江さんは、嶋さんが食事のときに鍋料理など低カロリーのメニューを用意した。肉料理を食べる子どもたちと食事の時間を別にした。「大変だったと思います。申し訳なかったですね」と感謝を口にする。

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コンサートを見に行ってスカウトされた17歳