初主演したドラマ「美しい彼」で時の人となった八木勇征さん。FANTASTICSのボーカルと役者、両方に100%の力を注ぐ日々を語った。AERA 2024年4月15日号より。
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昨年は八木勇征を一躍時の人にした「美しい彼」のシーズン2と劇場版を含む、映画とドラマ合わせて計9本の作品に出演した。
今年になってもその勢いは衰えない。FANTASTICS初のアリーナツアー中の3月中旬、3月20日に最終回を迎えたドラマ「婚活1000本ノック」がようやくクランクアップを迎えたという。
「3月15日の深夜まで最終回の撮影をして、少し寝て新幹線に乗って、FANTASTICSのツアー会場の新潟まで移動しました。なかなかハードです(笑)」
そう言いつつも、眩い透明感をまとう。映画「ヘルタースケルター」を見て以来、世界観に惹かれたという憧れの蜷川実花との撮影を心から楽しんでいるように見えた。
今の自身を成長期だと捉えている。
「凄まじいスピード感に必死でついていっていますが、その都度落ち着いて分析することで多くの経験値がたまっています。『ひとつの作品に集中した方がいい』とか『アーティスト業に専念した方がいい』という意見ももちろんわかりますが、今の自分にしか吸収できないことがたくさんある。一つのお仕事に対して50%ぐらいの力しか発揮できないなら数を絞ったほうがいいと思いますが、集中して全部を100%の力でできるよう努めています」
「今の経験によって生まれた引き出しは、後々良い形で生きるはず」と、まっすぐな瞳で断言した。
「これまでの僕が何か偉業を達成したとは全く思っていません。もっともっと先にある知らない世界を僕個人でもグループでも見たい。それだけです」
(ライター・小松香里)
※AERA 2024年4月15日号