ソロ公演で歌う沢田研二さん=2013年1月6日、東京都渋谷区の渋谷公会堂(当時)

 いまでも精力的にライブを続け、歌い続ける沢田研二(75)。2024年のツアーが4月5日東京・渋谷からスタートするが、チケットは入手困難でいまだ熱狂的なファンが多い。そこで、「AERA dot.」では、沢田研二の曲の中で最も好きな曲について緊急アンケートを実施。あまたある名曲の中で、ファンはどの曲を「ベストワン」に選んだのか。10位から6位までの【前編】に続き、【後編】では5位から1位までを発表する。(アンケートは3月12~18日、AERA dot.の記事や公式SNSアカウントで実施。2047人が回答した)

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【5位    サムライ 98票】

「サムライ」 撮影/写真映像部・高野楓菜 協力/歌謡曲BAR スポットライト 新橋

 22枚目シングル「サムライ」(1978年1月21日リリース/作詞:阿久悠 作曲:大野克夫 編曲:船山基紀)は、アンケートで10位にランクインした「あなたに今夜はワインをふりかけ」のA面の曲だ。

「片手に」の歌い出しで天に指を突き上げる姿や衣装が脳裏に焼き付いているファンが多いようだ。

「イントロから惹かれるメロディーと片手を挙げて歌い出すインパクトのある振り、もう一瞬でジュリーの世界に引き込まれます。それから始まる歌にはドラマがあり、それをジュリーのすてきな声で語られるドラマ。私がこの世とお別れするときは読経より『サムライ』を流してね、って娘たちにお願いしています」(60代・女性)

「衣装とパフォーマンスを最初に見たときに一番衝撃を受けた。落ち込んでいるときややる気が出ないときにこの曲を聴くとなぜか元気が出る」(10代・女性)

「ハーケンクロイツという今ではあり得ない攻めすぎた衣装の下に、刺青風のキラキラ、短剣を取り出すパフォーマンス、ラストの桜吹雪など、ジュリーにしか体現できない世界観。成熟した男性としての男らしさと美しさはもちろん、歌手としての表現力も円熟しており、目と耳を奪われる一曲」(30代・女性)

 もちろん、衣装や演出だけでなく、歌に込められた魂にも魅了されている。

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ジュリーにしか歌えない