米フロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」で5日、演説したトランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ)

 またもやバイデンvs.トランプ──。天王山「スーパーチューズデー」が終わり、高齢者対決は確実に。トランプ氏が現在優勢で、バイデン氏は、イスラエル支援、移民といった「地雷」を抱える。AERA 2024年3月18日号より。

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「大統領選挙の行方が決まった」

 と、スーパーチューズデーの3月5日夜、米メディアが一斉に報じた。11月の本選挙で、ジョー・バイデン大統領が民主党指名候補に、ドナルド・トランプ被告・前大統領が共和党指名候補として対決することが確実、という意味だ。つまり、バイデンvs.トランプという2020年大統領選と同じ役者が今年も一騎打ちとなる。

「私はアメリカを愛している。民主主義は守られなければならない。彼(トランプ氏)は、女性を差別し、国を守るために命を捧げている兵士の男女を侮蔑している。あり得ない。彼にこの国は渡せない!」

 と、ニュース専門局MSNBCの朝の顔であるアンカー、ジョー・スカーボロー氏が翌6日に厳しい表情で繰り返した。大統領選の予備選挙は6月まで続き、まだ3月なのに、まるで11月本選挙前夜のようなコメントだ。同時に、彼を含む民主党支持のリベラル派が抱く危機意識が浮き彫りになる。

 スーパーチューズデー前の週末、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の世論調査結果に人々が驚いた。「現在選挙があったら誰に投票するか」という質問で、バイデン氏と答えた有権者が43%なのに対し、トランプ氏が48%と大差をつけた。過去1週間に発表された八つの世論調査結果で、トランプ氏のリードは平均1.9ポイントだったが(米誌ワシントン・マンスリーによる)、NYTの結果は5ポイントと2倍以上で突出した。

高齢批判そらす戦略

 全米15州で一斉に予備選挙が行われるスーパーチューズデーの結果は、バイデン氏が15州で勝利。トランプ氏は14州を獲得した。バイデン氏も予備選結果としては圧勝だが、世論調査の結果ではトランプ氏圧勝のニュースがモメンタムをつかんでいることが分かる。

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