それによって理想のスタメンとは程遠く、昨季12ゴールを挙げた浅野雄也も右ウイングバックで起用されて窮屈そうにプレー。札幌ドームの芝の状態の悪さも含めてストレスの溜まる試合が続いている。今後、新加入の鈴木武蔵らがコンディションを上げ、そしてキャンプ中の実戦7試合でチーム最多の8得点を挙げたブレイク候補のFW大森真吾(左ひざの負傷の影響で開幕から3試合出場なし)が活躍できるか。名古屋同様、まずは1勝、まずは1点が欲しいところだところだ。

 その札幌を下して今季初勝利を挙げたとはいえ、浦和レッズもまだ判断がつかない状況だ。今シーズンから新たにチームを指揮するヘグモ体制の中、オフの大型補強で間違いなく戦力値は上がったが、まだ選手たちの相互理解が足りず、開幕3試合は第1節・広島(●0-2)、第2節・東京V(△1-1)、第3節・札幌(○1-0)という成績となった。開幕戦の相手だった広島の完成度が高ったことや、札幌戦で修正の跡を見せたことは間違いないが、不振の札幌相手の勝利をどこまで評価できるか。課題のコンビネーションは試合を重ねる度に上がって来るはずで、次節以降、湘南、福岡、FC東京、鳥栖、柏と続く中で波に乗りたいところだが、逆にこの5試合でも躓くようだと「優勝」の目標を早くも軌道修正する必要に迫られる可能性がある。期待値が高い分だけ、心配だ。

 その他、3試合を終えた時点で未勝利の東京V (1分け2敗)やFC東京(2分け1敗)も不安だが、数年前まで黄金期を謳歌していた川崎フロンターレも心配だ。期待する部分は大いにあり、特に新外国人FWエリソンのパワー、爆発力はJリーグを早くも席巻している。しかし、その一方で守備が早くも崩壊。第1節・湘南(○2-1)、第2節・磐田(●4-5)、第3節・京都(●0-1)の開幕3試合を1勝2敗という中でリーグ最多の7失点で、ACLラウンド16の山東泰山戦でも2試合で計6失点を喫している。

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3試合の結果は杞憂に終わるのか…