上皇さまの90歳の誕生日に、仙洞御所でのあいさつを終えて皇居に戻る愛子さま=2023年12月23日、読者の阿部満幹さん提供

 キャサリン妃が体調を崩す前は、シャーロット王女はウィリアム王子夫妻と3人で公務の場に姿を見せることもあった。多賀さんによると、幼いながらもシャーロット王女は、すでに故エリザベス女王の長女、アン王女の「後継」とささやかれているのだという。

「アン王女は、英王室でも多くの公務をこなすプリンセスであり、兄のチャールズ国王を支える存在としても知られる王族。シャーロット王女への期待の高さがうかがえます」(多賀さん)
 

 品のあるたたずまいと堂々たるプリンセスぶりが注目を集め、公務の面でも高まる期待。

 愛子さまとシャーロット王女の年齢は10歳以上離れているが、ともにこれからロイヤルメンバーの中核を担う人物として、存在感が増しているのだ。
 

「ひいおばあさまに重ねられる」二人のプリンセス

 そしてもうひとつ、愛子さまとシャーロット王女には「共通点」がある。

「ひいおばあさまにそっくり」と、注目を集めていることだ。

 シャーロット王女は、美しいながらも貫禄のある顔立ちや動作が、故エリザベス女王に似ていると言われてきた。

 そして愛子さまも、その優しいほほ笑みや上品なたたずまいから「香淳皇后が思い出される」という声も聞こえてくる。

 そうしたロイヤルメンバーとしての存在感やある種の迫力が、愛子さまからも画面越しでも伝わってくると、多賀さんは指摘する。
 

訪問先のベルギーの音楽会でブーケを贈られる香淳皇后(左)。柔らかな笑顔と雰囲気は、どこか愛子さまと重なる=1971年9月、ベルギー・ブリュッセル

 愛子さまは大学卒業を前に、宮殿行事やケニア大統領夫妻を招いた昼食会にも出席し、成年皇族としての経験を積み始めている。

「愛子さまの奉迎者へのお手ふりやスマイルも、回を重ねるごとに洗練されてきています。生まれながらのプリンセスは、『私が』『私が』と主張することなく、鷹揚としながらも、周囲が一目置きたくなるような品格が自然と備わっているものです」(多賀さん)
 

 愛子さまは沿道に並ぶ人たちに手を振るとき、ちょっとだけはにかむような表情をみせてくれる。この春からは、愛子さまは本格的に公務に取り組むと見られる。

 飾らない、生まれながらのプリンセスへの期待は、ますます高まりそうだ。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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