日経平均株価は4日、史上初めて4万円を突破した。先月22日にバブル期に付けた最高値を約34年ぶりに更新し、その後も上昇基調が続いている。過去に読まれた投資に関する記事を再配信する。(この記事は「AERA dot.」に2024年2月25日に掲載された記事の再配信です。肩書や年齢等は当時のもの)
* * *
日経平均株価は2月22日、バブル期の1989年12月末につけた史上最高値を更新し、3万9098円68銭で引けた。約34年ぶりに歴史的な水準を突破したが、株価の上昇を主導したのは一部にすぎず、値上がりの余地のある銘柄はなおたくさんあるという。相場やライバルの値動きから出遅れたとはいえ、これから投資家の評価が高まると期待される銘柄を専門家に挙げてもらった。
22日の日経平均株価は前の日に比べて836円値上がりした。米国時間の21日に発表された米半導体大手エヌビディアの決算が事前の市場予想を上回る内容で、AI向け半導体需要の成長が確認できたことから、22日の東京市場は半導体関連銘柄を中心に買われた。
日経平均株価の昨年末終値からの上げ幅は5600円を超える。
この間の上昇をけん引したのは海外投資家だ。東京証券取引所によると、海外投資家は2月の第1週(5~9日)まで6週連続で、日本株を買った額が売った額を上回る「買い越し」だった。1月の現物株の買い越し額は2兆円を超えた。
5%台の伸びにとどまる
ただし、それでも値上がりした銘柄は全体のうちの一部に限られるという。国内の主要な225銘柄からなる日経平均株価と、旧東証一部上場銘柄などより多くの企業の株価から算出される東証株価指数(TOPIX)の昨年末からの伸び率を比べると、日経平均の伸び(16.8%)がTOPIX(12.4%)を上回る。
主要な大型株に絞った株価指数「TOPIXコア30」と、新興企業株の値動きを示す「東証グロース250市場指数」を比べるとその差はもっと大きい。TOPIXコア30が年末から17%超上昇したのに対し、東証グロース250市場指数は5%台の伸びにとどまる。