「やっぱりグループで英語が話せるっていうのはすごく大きい。以前は、僕個人にもメンバーにも、勉強系の仕事ってあまりなかったんですけど、英語の基礎がゼロだったメンバーでもいましゃべれるようになっているっていうことは、話せるようになりたいけど踏み出せていない方の1歩目と近いところがあるので、そういうお仕事をいただけたりもするようになりました。
あとはそれこそ、海外のプロデューサーに、間に誰も入れずに自分たちの意思を伝えることができるのは大きいですね」
1月に放送されたアメリカの人気オーディション番組「America’s Got Talent(AGT)」でも、審査員として彼らを推す元スパイス・ガールズのMel Bから、直接電話がかかってくる場面があった。
「たぶん、僕たちが英語をまったく話せなかったら、Mel Bにも好きになってもらえてはいなかったと思うんです。AGTはわかりやすい例ですよね。通訳さんなしで、現場で自分たち7人だけで、審査員やディレクターの方と直接コミュニケーションを取ったり、撮影したりする。
それに、海外でコンサートを開きたいんだ、っていう思いも、現場やフェスに足を運んでくれた現地のスタッフの方に直接伝えることで、その場で『じゃあしようよ』って言ってもらえたこともありました」
昨年10月に出演したアメリカのフェス「OC Japan Fair」も、22年の現地留学中に参加したイベント「Rising Japan Music Fest L.A.」が縁で声がかかった。
「現場で、こういうライブがまた絶対したい、僕らはこうして一から積み重ねていきたいんだよ、っていう思いを全部英語でやりとりしていたことを覚えていてくれて、『あのときの約束だよ』『また呼んだよ』って、オファーにつながったんです」
デビューだけではない、ライブや番組出演も、自分たちの手でチャンスをつかんできたのだ。
英語で目指すのは「声の仕事」
高い英語力を生かして個人として挑戦してみたい仕事を尋ねると、即座に「僕、声のお仕事がしたくて」と返ってきた。
「いつか、ナレーションのお仕事とか、キャラクターボイスのお仕事を、英語でしたいなと思っています。声優さんって、キャラクターに命を吹き込む素晴らしい職業だと思うんですけど、日本語の作品が海外にいくと英語の吹き替えになるじゃないですか。だから、例えば自分が好きな作品が英語になるときに、自分の声で吹き替えてみたいんです。好きな作品だからこそ、その感情をより表現できるし、日本語のネイティブとして、日本の声優さんが演じたものも表現しやすいんじゃないかなと。
可能なら、それこそ劇場版だけに登場するキャラクターとか、日本語でも英語でも自分の声が入る、みたいなお仕事ができたら、いちばんうれしいですね」