AIがその人に合わせた学習プランを提案。刻々と変わる予測スコアが、飴となり鞭となりユーザーのやる気をバックアップ

 今回10年ぶりのTOEICの学習で使ってもらったアプリは、英語教材で知られるアルクなどが運営する「Santaアルク」。まずは、どんなアプリなのかヒカルさんに紹介してもらおう。

「登録したらまず、3分でできる『スコア診断』を受けます。この結果から、AIによるTOEICの予測スコアが出る。そこから目標スコアを設定して、勉強をスタートしました」

 どのパートを中心に、何を学んだらいいのか。目標に到達するための学習計画をアプリが考えてくれて、日々、目標達成のためのおすすめの問題が出てくる仕組み。ちなみにヒカルさんはこの1回目のスコア診断で、640点をマーク。リーディングのパート6と7の対策を重点的に「おすすめ」された。

「ただ、おすすめの問題を解くたびに表示されるTOEICの予測スコアは、めまぐるしく上下。私の場合、スコアが500点台になってしまったことも。心が折れそうになって、1~2日アクセスを休んでしまいました」

 そうして予測スコアに振り回されたが、まもなく気を取り直して学習を再開。

「解答時間もカウントされて急かされるので、問題を解く時間が足りなくて、最初はパニックに。でも、毎日英文に触れるうち、限られた時間のなかでも問題文の細かいところまで読めるようになってきました」

わずか2週間で約50点アップ

 こうなると予測スコアもアップして、今度は強力なモチベーションになっていった。また、間違えた問題を繰り返し出題してくれるのも、アプリならではの強み。アプリの「使用前」にやった公式問題集を使った模試では、8問が時間が足りず“塗り絵”(問題を読む時間がなくなって、マークシートを適当に塗ること)だったが、アプリ「使用後」にはすべて問題を読んで解答できるようになった。

 その結果、公式問題集から導き出された参考スコアは、「使用前」よりほぼ50点高い、630~780点までアップした。こうして2週間のミッションを終えたヒカルさんだが、このままアプリを続けて、4月の本物のTOEICに挑戦することに。目標は800点台だ。

ヒカルさん

インフラ企業のIRを担当。10年前はキャリアアップのためにTOEICを受験して、最終的に730点まで伸ばしている。今回、株主向けの情報を海外にも発信することになったため、再度アプリで学習して、受験を決意

使った英語アプリ:Santaアルク

英語教材で知られるアルクとAIを基盤とする教育技術開発企業Riiid Inc.が運営するTOEIC対策アプリ。AIによって効率よく出題される

Before→After

Listening 73/100問→73/100問

Reading 64/100問→72/100問

計137/200問→145/200問

参考スコア575~730→630~780