「NyAERA2024」の「ウチの子スゴい猫です」で表彰された写真。ジンくん(右)とウミちゃん(左)(撮影/小野一俊さん)
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 立派なカメラをファインダーとレンズ双方から覗き込むあどけない子たち--。こんな決定的瞬間を撮影したのは、小野一俊さん。被写体は、幼き日の愛猫ウミとジンだ。

【猫写真多数】スゴい!ヤシの木を 駆け登ってドヤ顔の猫

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「ジンくんとウミちゃんが、置いていたカメラのレンズフードとファインダーを両側から覗き込んでいて、とにかく『撮らねば』の一心で大急ぎで撮影しました。画角は広いし、ピントもカメラにきているんですが、二度とはない奇跡の一瞬です」

 さて、小野さんは撮影した猫写真をSNSなどで発信している。猫たちの躍動感ある写真の数々には、思わず息をのんでしまう。

瞬速で恋に落ちた

 小野さんが本格的に猫写真を始めたのは、2020年5月、同僚に誘われて、猫島・田代島に遊びに行ったことがきっかけだ。一眼レフは持っていたが嗜む程度、当初は猫も写真もそこまで興味があるわけではなかったという。猫はあまり動かず、おとなしいイメージがあった。だが、田代島の猫たちは違った。野生動物のようにすばしっこく動く。予測不能な動きに翻弄された。

「まったく思うように撮れなくて、うまく撮りたいな、と。そして、そんな猫たちのしぐさを見ているうちに、『かわいいな』と思っている自分がいました」

 瞬速で恋に落ち、猫写真熱に火がついてしまった。次の週には、田代島にリベンジに行っていた。以来、毎週のように島に通うようになった。会心の写真が撮れた時のことは、今もよく覚えている。

「島にはヤシの木があるんですが、そこを猫が駆け上がったとき、シャッターを切りました。ちゃんと撮影できたとわかったときは、感動しましたね」

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人にも猫にも恩返しをしたい