この度東京に進出するお笑いコンビさや香
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『M-1グランプリ』で三度の決勝進出経験を持つ実力派漫才師のさや香が、活動拠点を東京に移すことを発表した。彼らは大阪にある「よしもと漫才劇場」の中心メンバーとして活動しており、『せやねん!』(MBS)、『さや香の違和館ヤバない?』(テレビ大阪)など在阪局のレギュラー番組を持っている。

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 大阪でも多くの仕事をこなしているさや香がこのタイミングであえて東京進出するのは、さらなるステップアップのためだろう。

 彼らにとって最初のチャンスだったのは2022年の『M-1』直後である。このとき彼らは準優勝という立派な結果を残していたからだ。それを武器にして、東京のバラエティ番組を渡り歩いていくこともできそうな状況ではあった。

さや香の露出はそれほど多くなく

 だが、実際にはそうはならなかった。優勝したウエストランドがバラエティ番組に出まくっていたのに対して、さや香の露出はそれほど多くなかった。その大きな理由は、彼らが大阪を拠点にしていたことだろう。大阪でのライブやメディア出演の仕事が多かったため、東京のテレビに積極的に打って出ることが難しかったのではないか。

 今回、満を持して東京に出ていくことで、彼らにとっては新しい可能性が広がることになるだろう。

 さや香が東京進出を発表した直後、ビスケットブラザーズ、kento fukaya、滝音、今井らいぱち、生ファラオ、ソマオ・ミートボールも東京進出することが明らかになった。『キングオブコント』チャンピオンのビスケットブラザーズ、『R-1グランプリ』ファイナリストのkento fukayaをはじめとして、名の知れた実力者たちが続々と東京に出てくることになる。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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