自民党安倍派の裏金問題をめぐる東京地検特捜部の捜査では、安倍派幹部の立件は見送られた。その後の責任の取り方も中途半端に終わっている印象だ。岸田文雄首相を中心に進めている政治改革に向けた「中間とりまとめ」には「連座制」の導入は含まれていない。これで国民は納得するのだろうか。AERA dot.は緊急アンケートを実施し、安倍派幹部の立件見送りや岸田首相の責任の取り方などについて尋ねた。【後編】
【グラフ】こんなに多い 「岸田首相は辞任・辞職するべき」の声はコチラ
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自民党の派閥は「すべて解散すべき」が75% 「老人が牛耳る」政治に嫌悪感【1000人アンケート】
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アンケートは1月19~22日。AERA dot.のニュースサイトやSNS、メルマガなどを通じて意見を募集し、1136人が回答した。内訳は、男性が66%、女性が26%、その他が0.1%、無回答が8%だった。
設問は「安倍派幹部の不起訴について、どう思うか」「国会議員らに連帯して罰則を科す『連座制』は必要と思うか」「裏金問題について自民党総裁である岸田首相は責任をどう取るべきか」など。主な回答を紹介する。
組織的な裏金づくりが発覚した安倍派について、幹部が立件されるかに注目が集まっていたが、特捜部は会計責任者との共謀の立証が難しく、立件は見送った。
この点について、「納得できる」と回答したのはわずか7%、「納得できない」が85%となった。「どちらでもない」は8%だった。
「納得できない」と回答した人からは、
「1千万は良くても5千万はダメ? 3千万が線引き? 冗談じゃない。検察は一般市民には厳しく、政治家には忖度か? 何か知らないけど、こんなに早く幕引きしていいものか」(女性、60代)
「安倍派幹部の連中やほかの議員も立件されないと判ったら一斉に修正報告し、『国民の信頼回復の為、職務を全うします』なんて思ってもない言葉を吐いてる。西村(康稔・元経済産業相)さんは『安倍さんに申し訳ないと思ってる』といってるが、心の底からそう思ってるなら、逃げまくらず説明責任を果たし、幹部の辞任ではなく、議員辞職してください」(男性、60代)
「立証できなければ正義という理屈では国民からは信頼されない」(60代男性)
「明日の日本を再建すべき若い議員は、卑怯な行動の幹部は見捨て、正しい道を進んで欲しい」(男性、60代)
などと不満や厳しい声が並んだ。