この土日は、南岸低気圧の動向に注意が必要です。20日(土)午後から21日(日)にかけて、関東甲信では、山沿いや内陸部を中心に大雪となり、東京23区を含む、関東南部でも積雪となる可能性があります。首都圏で雪が積もると交通に大きな乱れが出るため、直前まで情報に注意を。
土日は関東で警報級大雪 東京23区で積雪の恐れ
この週末は、南岸低気圧の動向に注意が必要です。
20日(土)から21日(日)にかけて、前線を伴った低気圧が本州の南岸を発達しながら東に進み、伊豆諸島付近を通過するでしょう。
関東甲信では、20日(土)午後は西から次第に雨や雪のエリアが広がる見込みです。
長野県や山梨県では、20日(土)午後、降り始めから雪の降る所が多く、夕方には神奈川県や千葉県に、夜には東京23区を含む関東の広い範囲に雨雲や雪雲がかかるでしょう。
21日(日)にかけて、関東甲信では、山沿いや内陸部を中心に湿った雪が降り、大雪となる恐れがあります。
また、東京23区を含む関東南部でも、平地で積雪となる可能性があります。なお、長野県や山梨県、関東の1都6県では、20日~21日にかけて「大雪警報」が発表される可能性が「中」程度あり、状況にもよりますが、「警報級大雪」となることが考えられます。
雪が降る目安の寒気 関東の内陸部へ南下
上の図は、上空約750m(925hPa面)の寒気の予想図です。
関東で雪が降るか雨が降るかの目安として、0℃以下の寒気が流れ込むかにも注目しますが、20日(土)夜から21日(日)未明にかけて、関東南部、埼玉県付近まで雪の目安となる寒気が南下するでしょう。
先週1月13日(土)は、東京や横浜、水戸、銚子と続々と初雪の便りが届きましたが、今回は先週のような一時的な雪や雨ではなく、まとまった量が降る見込みです。
首都圏で雨ではなく雪が降ると、交通に大きな乱れが出るため、事前に備えを行ってください。
また、南岸低気圧の発達度合いや気温の低下、湿った空気の流れ込みなどで、雨で降るか雪で降るか、その量も大幅にかわることがあります。
関東では、普段から雪にあまり慣れていないため、直前まで最新の情報に注意し、車は必ず冬用のタイヤを装備しておくなど、対策を心がけてください。
慣れない大雪 注意すべき場所は
普段、雪に慣れていない方が、雪道を歩く際、特に注意すべき所は4つあります。
1つめは、歩道橋の上や、橋の上です。地面と接していないので、地面からの熱が伝わりにくく、凍結しても溶けにくいのです。
2つめは、バスやタクシーの乗り降り場所です。人の乗り降りや、車のタイヤによって、雪が踏み固められると、滑りやすくなります。
3つめは、横断歩道です。多くの人や車が通ることで、雪が踏み固められやすくなるだけではありません。特に、白線部分は、水が染み込みにくく、薄い氷の膜が出来やすいのです。
4つめは、地下への出入り口や、建物への出入り口です。靴の底に付着していた雪が、出入り口付近に残っていることもあります。地下へ降りる時は、段差があるため、更に危険です。
シーズン最初の積雪に注意
この土日は、シーズン最初の積雪となる所もあるでしょう。たとえ雪に慣れている方でも、以下の2つのことに注意が必要です。
(1)必ず、スタッドレスタイヤに交換するか、タイヤチェーンを装着しましょう。スタッドレスタイヤは、溝が十分にあるかどうかを、事前に確認してください。あまり使っていないスタッドレスタイヤでも、時間が経てば、劣化が進みますので、シーズン前に点検が必要です。
(2)たとえ急いでいても、急ブレーキ、急なハンドル操作、急発進、急な車線変更など「急」のつく運転はやめましょう。「急」のつく運転をしてしまうと、車がスリップしやすくなります。車を発進する時や上り坂では、タイヤが空転してしまわないよう、アクセルをじわりと踏み込んでください。下り坂では、エンジンブレーキを基本として、アクセルとブレーキも適度に調整して、速度を落としてください。