充電方法も一時期、非接触型充電器のオプションもありましたが、すっかり見なくなりましたね。今後、この充電環境がどうなっていくのかはわかりませんが、かつてモーター ショーなどでは、走りながら充電を行う「充電ロード」や、同じく走行中に周りを走っている他のクルマから電気を分けてもらう「充電分け合いカー」などの構想が展示されてい たこともありました。どこまで実現できるかわかりませんが、確かに走りながら充電できたら便利ですよね。

 しかし、なんだかんだ言っても、家庭で充電できる「プラグイン」がBEV のメインになっていくと思います。急速充電器を使うよりも、家庭で深夜電力等を使って充電したほうが価格的にもお得ですしね。

急速充電が可能な充電スタンド。日本全国の充電器設置数約3万基のうち、急速充電器は約9000基である(2023年3月末時点ゼンリン調べ)

 とはいえ、ロングドライブともなると、外出先で充電する必要も出てきます。そのための対策として、充電スポット、充電器の数を増やす、充電器出力を上げる、充電器一基に 対して車両一台ではなく、車両複数台を充電できるようにする……等々の取り組みが行われています。

 EVのバリエーションもかなり増えてきたので、ニワトリタマゴの法則ではないですが、早急な環境整備の対策が望まれるところですよね。

竹岡 圭(たけおか・けい)/モータージャーナリスト、タレント。日本自動車ジャーナリスト(AJAJ)協会副会長。モータースポーツに長年携わり、レースやラリーにもドライバーとして参戦中