SEVENTEENは「Super」を、100人を超えるダンサーを率いて群舞。絶頂期の勢いとパワーを感じる圧巻のステージング (c)CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

 11月28・29日、アジア最大級の音楽授賞式「2023 MAMA AWARDS」が東京ドームで開催された。K−POPを代表するアーティストが集結した授賞式の模様をレポートする。AERA2024年1月1-8日合併号より。

【写真】1日目のトリの東方神起

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 時代により名前を変えながら、24年間続いてきた音楽授賞式。2023年は、28個の賞と四つの大賞が発表され、授賞の合間には24組のアーティストが、この授賞式のために準備したパフォーマンスを披露した。

 ATEEZは、映画「インセプション」をオマージュした映像から繋がるステージを披露。ベテラン俳優リュ・スンリョンもステージに登場し、演技で花を添えた。23年念願の韓国デビューを果たしたNiziUは、オリジナルのアニマルキャラクターNIZOOと一緒に愛らしく歌って踊り、会場を華やかな雰囲気に包み込んだ。

 ひと際大きな歓声で迎えられたのが、SEVENTEENだ。音楽のすばらしさを歌う「God of Music」では、観客たちも「クンチパクチ、クンクンチパクチ、イェー」と大合唱。間奏ではメンバー名をコールして、まるで単独コンサートのような盛り上がりを見せた。

1日目のトリの東方神起は新曲の「Down」を初披露。K-POP界に影響を与えたとして「Inspiring Achievement」賞を受賞した (c)CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

レジェンド級のコラボ

 MAMAの目玉の一つが、アーティストたちの異色コラボステージ。1日目には、X JAPANのYOSHIKIのしっとりとしたピアノ演奏に合わせ、若手アーティストたちが日本語で「ENDLESS RAIN」を披露。23年デビュー20周年を迎えた東方神起は、シグネチャーソングともいえる「Rising Sun」を同じ事務所に所属するデビュー1年目のRIIZEと“先輩・後輩コラボ”。RIIZEは曲が発売された当時のオリジナルフォーメーションで踊るという神演出で、ファンを沸かせた。

 今回驚いたのは、アーティストたちの多才さだ。イベントの幕開けを知らせたのは、ZEROBASEONEのZHANG HAOのバイオリンのソロ演奏。YOSHIKIのステージでは、RIIZEのANTONがチェロの甘美な音色を響かせ、LE SSERAFIMのKAZUHAはバレエ留学で鍛えた“脚あげポーズ”で魅せる。歌って踊るだけでは生き残れない。プラスαの才能を求められる時代になったのを強く感じた。

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