――ダンス留学から帰国し、目まぐるしい日々を送る中、メンバー同士の会話が減った時期があった。そこで中村は7人全員が自分以外の6人と1対1で食事をする「サシ飯期間」を提案したという。

中村:あまり喋らないメンバーがいることが表にも出てしまっていて、それを気にして気まずそうにしているメンバーもいました。4月のSixTONESの東京ドームライブで僕がお世話になっているジェシーくんが珍しく嬉し泣きをしているのを見て、本来なら嬉しさか羨ましさを感じるはずなのに、まず自分に対する悔しさがこみ上げてきたんです。「喋ろうとしないメンバーや、それに対して気を使ってるメンバーがいる状況を生んでる場合じゃないんじゃないか」って。そこで腹を割って話し合うべきだと思い、メンバーに対して謝りたい気持ちもあったので、サシ飯期間を提案させてもらいました。僕、「メンバー同士仲いいですよね」って言われることがあまり好きじゃないんです。だって仕事だから。でもある程度相手のことを理解しておかないと仕事もうまくいかない。1対1で話し合ったことで仲が深まりました。

川島:確かに仲がいいというよりは仲が深いのかもしれない。おそらく「仲がいい」は「仲が深い」に内包されていて、単に「仲がいい」の一言で片づけられることに対するモヤモヤが今の(中村)海人の言葉で晴れた感覚がありました。

グループを愛している

中村:仲が深いと「良いものは良い。悪いものは悪い」とはっきり言える。たとえ誰かが「別のことをやりたい」と言い出しても相手のやりたいことを心から応援できる関係性でもあると思うんです。

七五三掛:大人数でいる時に伝えづらいことも伝えられたのが良かった。お互いをさらに認め合ってグループとしての力が高まっていく感覚がありました。その機会を作ってくれた海人に感謝しています。

 さらに9月には何年かぶりに7人だけで食事会を行ったという。発案者は川島だ。

七五三掛:如恵留がものすごくおいしい焼き肉屋さんを予約してくれて7人だけでいろいろな話ができました。

川島:グループにとって大事なタイミングでしたし、一回腹を割って同じ釜の飯を食べようという気持ちがありました。僕たちはアメリカで同じ家に住んでいた家族のような間柄。だからこそ何も取り繕っていない状態で話をしたかった。実際にその会では誰一人取り繕っていなかったので、信頼し合えていると実感しました。

中村:僕がその会で一番感じたのは「全員がTravis Japanを愛している」ということ。「Travis Japanを大きくしたい」という気持ちが一致しているということを知ることができました。

吉澤:グループを継続させるためには定期的に意見を伝え合うことは必要なこと。思えばTravis Japanは結成時から逆境だらけでした。だからこそ逆境に強いし、それはファンの方たちも同じだと思っています。一人一人が楽しんでいるのが一番僕たちらしい。焼き肉の会も真剣に話して終わるのかと思ったら、最後はずっと笑ってました。

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