深野さんは言う。
「国内株でもこれを応用して、例えば日経平均株価の採用225銘柄のうち配当利回りが上位の株式を買うというのも一つの手です。ダウの犬をもじって『日経平均株価の犬』とでも言える考え方です」
買った株式の株価が思うように値上がりしなかったり、下がってしまったりするような場合はどうすればよいか。早めにほかの銘柄に乗り換えることも考えるべきだろうか。
「高配当株の良いところは仮に株価が値下がりした場合にも、半年や1年ごとにもらえる配当の積み重ねによって、いずれ元本割れの分をカバーできるようになることです。短期的に株価が下がったからといってすぐに手放すのではなく、配当利回りが高いのであればある程度持ち続けた方がよいでしょう」(同)
なお現行のNISAを通じて、今はどんな銘柄が買われているのだろう。
取引金額や保有残高が多い銘柄などのランキングを定期的にまとめている証券会社もある。このうち、データを毎週更新しているSBI証券に、10月の国内株式売買ランキングを集計してもらった(上の表)。
上位20銘柄の中には、メガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループや、製薬大手の武田薬品工業、LIXIL、リース大手の三菱HCキャピタルなど、前述した日経累進高配当株指数に採用されている銘柄もある。
新NISAのもとでも、業績や株価をじっくりと見極めて自分に合った銘柄を選ぶようにしよう。
(AERAdot. 編集部・池田正史)