オダウエダ、天才ピアニストの2組も、ネタの面白さが認められて、芸人としての格が上がり、バラエティの仕事も増えてきた。実質的にはチャンピオンのほぼ全組が結果を残しているのだ。
この大会を主催する日本テレビは、優勝者が同局の番組に出演する権利を得られることを保証していて、彼女たちをしっかり後押ししている。そんなサポート体制が明確に存在するというのも頼もしい。
今年のファイナリストは何かと話題に事欠かない。まずは、初代王者のゆりやんレトリィバァ。来年には活動の拠点をアメリカに移すと公言している彼女は、渡米前に優勝したいと意気込みを語っていた。
次なるスターは誰か!?
やす子、ぼる塾、エルフはすでにバラエティ番組でも活躍していて、魅力的なキャラクターを持っている。紅しょうが、ハイツ友の会は関西の実力派漫才師であり、今年の『M-1グランプリ』でも準々決勝まで進んでいた。
期待の新人枠では、芸歴1年目のはるかぜに告ぐ、芸歴2年目の梵天にも注目したい。どちらも駆け出しの若手とは思えない落ち着いた雰囲気を持っている。さらに、今大会のダークホースと言われるのがアマチュア芸人の変ホ長調だ。彼女たちはかつてアマチュアとして史上唯一の『M-1』ファイナリストになった伝説の芸人である。
女性の大会だからと色眼鏡で見るのはもったいないくらい、『THE W』はさまざまな可能性を秘めたお笑いコンテストである。明日のスターが生まれる瞬間を見逃さないようにしてほしい。(お笑い評論家・ラリー遠田)