事件の現場となった猿之助被告の自宅

興行サイドは「執行猶予なら復帰」

 保釈中の猿之助被告が事件現場でもある自宅に戻ったのは8月中旬、事件から3カ月後のことだ。

「自宅はまさに両親が命を落とした現場で、地下室は猿之助自身が自殺を図った場所。事件直後から、猿之助の精神状態は極めて不安定で、再び自殺を図る危険性もありますから、彼をひとりにしないようにと、ずっと澤瀉屋の関係者がそばにいて身の回りの世話をしています」(歌舞伎関係者)

 事件発覚当時から、猿之助被告は「もう表舞台に出ることはない」と語ったとされ、復帰の意向はないと報じられたが、興行主サイドは早い段階で「執行猶予なら復帰」という前提で今後のプランを検討しているという。

「初公判が始まる前から、猿之助の意向に関係なく復帰への計画は水面下で検討されています。それは、何よりも猿之助の比類なき才能と手腕を評価しているからです。歌舞伎役者としての実力、演出家としてのプロデュース能力など猿之助が現場から離れることを惜しむ声は多い」(同前)

 猿之助被告の逮捕後、澤瀉屋の中核を担ってきたのは従兄の市川中車(香川照之、57)だ。昨夏にクラブホステスへの性加害疑惑が報じられた中車は、ドラマもCMも相次いで降板。テレビの仕事は一切なくなったものの、再婚し、子どもも誕生していたことが明らかになった。

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他の一門は復帰に苦々しい感情も