元朝日新聞記者 稲垣えみ子

 元朝日新聞記者でアフロヘアーがトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

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 多分もう大丈夫ですよね。ようやく、ようやく秋が来ました(@東京)。涙。

 いやはや今年の夏は全くひどかったですよね! いつまでも終わらぬ夜中まで続く高温・高湿度で、ノーエアコン生活12年の実績を誇る私もさすがに疲労が蓄積。8月にはめちゃくちゃ久しぶりのギックリ腰となり、9月にもめちゃくちゃ久しぶりの風邪で数日寝込んだ。

 と言うと「そりゃエアコンがないから」と言われるわけだが、周囲のエアコンがある方々も皆様体調を崩しているのを見ると、エアコンがあっても大丈夫な状況ではなかったのだ。エアコンがあろうがなかろうが、今年の夏は明らかに健康を害すレベルの異常な気象であった。

 で、多くの人が、これは「今年限り」で済むことではないと予感している。昨今の夏の暑さは明らかに昔とは違うステージに達していることを我らはずっと体感し続けているのだから。遠くない将来、こんなひどい夏が常態化することもあり得ると覚悟しておくべきであろう。

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稲垣えみ子

稲垣えみ子

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

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