テーブルがダイニングの中心に戻って家族のくつろぎの場に/アフター

 45日間で家の中を丸ごと片づけるというプロジェクトなので、片づけが苦手な睦子さんは苦労したかと思いきや、とても楽しくできたと言います。

「すごく自分に合っていたと思います。片づけ方を教えてくれるプロの先生がいて、一緒に片づける仲間がいる。私、体育会系の気質があるので、“大人の部活”っていう感じがよかったです」

 睦子さんがスムーズに片づけを進められた大きな要因は、素直だったから。プロジェクト中に教わったことを、ひたすら素直に実行していきました。

「何十年も生きてきたらこだわりとか出てきますが、素直な人の方がなんでも成功しますよね。わかっていたけれど、片づけに関してはできていなかったので、今回は言い訳せずに素直に行動しようと決めていました」

 モノの“いる・いらない”も、「昔よく使っていたな」という感傷的な気分に左右されず、プロジェクトで学んだ通りに判断するとどんどん手放せるようになりました。手放すモノを入れたゴミ袋が溜まるたびに喜びを感じるようになった睦子さんは、家族も上手に巻き込んでいきます。

 夫や子どもたちのモノも「○日までにいるかいらないか決めてね」というように、判断をお願いするようにしました。一方的に睦子さんの考えを押しつけるのではなく、自分のモノは自分で判断してもらうようにするのがポイントです。

「みんなちゃんとやってくれましたね。おかげでモノの量が激減して、家族みんなでどこに何があるか共有できています。探し物の時間がほぼなくなりました。部屋がきれいになって勉強に集中できるようになったのか、子どもたちの成績も少し上がったんですよ」

 大きな変化は、家族だけではありません。睦子さん自身も、片づけを通して時間の使い方が変わったと言います。

「仕事や家事の量が減ったわけでもないのに、暇な時間ができたんですよ。『こんなにのんびりしてて、いいのかな』って思うくらい(笑)。私、新しく始めたいことがいっぱいあるので、できた時間を使ってどんどんやろうと思います」

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