5月14日、政府が日本の快適なトイレを海外に売り込もうとしている、という報道があった。日本のトイレは清潔感があり、温水洗浄便座や擬音装置、節水機能などの付加価値がアジア各国で注目をあびているからだ。実際、国内出荷額は年間数千億円規模で、しかも増加傾向にあり、中国人旅行者が秋葉原で高級便座を爆買いする姿も目立っているという。
トイレは集客の重要なコンテンツである。政府は今後、電化製品などの国際標準であるIEC規格の取得や表彰制度の導入に乗り出す方針だ。ほかにも、外国人向けのPR動画の作成や国内の国際空港に最先端のトイレを整備するなどの力を入れる。
だが、公衆トイレのすべてが高機能化されているわけではない。いまだ旧式のトイレを使っているところも多く、衛生面などで女性には深刻な問題となっている。そこで、女性にとってうれしいトイレに関するアプリを紹介する。
■きれいなトイレが探せるアプリ
トイレに行きたいけれど、汚くて臭い公衆トイレはイヤという人にオススメのアプリがこれだ。きれいなトイレだけを探せる、女子必携の地図アプリ「恋するマップ~女子ちず~」。ゼンリンデータコムが提供する、おしゃれなデザインと検索機能を備えた地図アプリで、iOSとAndroidに対応している。
地図全体の色が淡いトーンで、線路や地下出入り口など必要な情報のみを見やすく表示しているのが特徴だ。女性が望むきれいなトイレの詳細情報が提供されるのだが、ゼンリンが調査したトイレ情報を写真とコメント付きで掲載されているので、わかりやすい。ほかにも、パウダールームやコンセント、授乳スペースの有無も確認できる。
このアプリを使うユーザーは、「おむつを換えたいときにトイレを探し回らなくなりました。写真が表示されるので安心して使えますね」と話す。
■音を出して、安心してトイレを!
ランチや飲み会などで席とトイレが近い時や、ワンルームマンションの友人宅に遊びに行った時の音もれは、女性はどうしても気になってしまう。そんなときは音姫アプリ「エコすいっち」がおススメだ。これならトイレに擬音装置が付いていなくても安心だ。
アプリの使い方は簡単で、画面に表示された紐を引くと、流水の擬音が出る仕組み。スマートフォンを振れば音が止まる。擬音の種類は「銀座駅の公衆トイレ」や「下北沢のトイレ」などからお好みで選択できるのもおもしろい。ダウンロードは無料でiOSのみの対応となっている。
アパートに住む、あるユーザーは、「隣の部屋との壁が薄く、音が聞こえるかもと心配でしたが、水道代もかからない。スマホをトイレに持ち込んでLINEのついでに使っています」と利便性を語る。
■トイレだけに、心をすっきりするアプリ
最後に紹介するのは、一風変わったアプリである。トイレに流せるTwitterクライアント「Toiletter(トイレッター)」だ。STUDIO-KURAが公開したアプリだが、一体何ができるのか?
Twitter閲覧中に画面の下に表示された「便器マーク」を押すと、なんと、ツイートがトイレに流れていく。ただ、消してしまうより心地よい。トイレに流したツイートは、タイムラインから消えるだけで、元データには影響ない。投稿者にも通知されないので安心だ。
秋葉原で知り合いの自称アイドルに、このアプリを紹介したら、すぐにダウンロードしていた。彼女は「ライバルのツイートをこれで流せば勝ったような気分」と上機嫌。トイレという癒やしの空間で、イヤなツイートも流してしまえば、ストレスも解消できるようだ。
トイレは、一人になれる癒やしの空間でもある。汚い、狭い、臭い、使いにくいといったネガティブな印象を払拭するためにも、今回紹介したアプリを使って、身も心もすっきりしてもらいたい。
(ライター・中森勇人)