企業が商品の広告を行う際にタレントを起用するのも、目立つタレントによる「ハロー効果」を商品のアピールに活用するためです。

 権威ある賞を受賞したなど、高い評価を受けた場合にも「ハロー効果」が働きます。賞をとっただけで、商品の質などを含めた全体が優れたものに見えてしまうのです。

 権威があることで「ハロー効果」が働くと、商品を判断する目が曇る。すると自分で価値を見定めようとしなくなります。自分で判断せずに権威の評価で判断してしまうので、気をつけましょう。

学歴や肩書にも「ハロー効果」が働く

 「ハロー効果」はあらゆるものに働きます。ある人の出身大学の偏差値が高いだけで、その人はすべてにおいて優秀だと思ってしまいます。人の評価でも学歴や見た目など目立つ特徴が全体の判断を歪めます。肩書や経歴が実力に結びつくとは限りません。

 「ハロー効果」は何かを知っておけば、これを意識的に使うことも可能になります。自分で自分のハローをコントロールするのです。

 例えば、ビジネスの商談や面接試験などにおいて、とにかく一つでも良い点を目立たせることで、全体的な印象を高められる可能性があります。良い点が見つからなければ、大きな声で明るくハキハキ挨拶するだけでもいいでしょう。

 ただし本来の自分とかけ離れた印象を与えることは危険です。自分が実際にもっている特性のなかから、目立たせる部分を探すべきでしょう。表層だけを繕って、後から実態がばれてしまうと、相手を幻滅させてしまうことになりますから。

(構成 生活・文化編集部 上原千穂)

暮らしとモノ班 for promotion
ジムやヨガのウェアは何を着る?Amazonでみんなが狙っているワークアウト用ウェアをチェック!