![](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/a/c/840mw/img_ac0f176a3ea25bb6c006201cdd1b8e1a14269313.jpg)
「日本語で最初は『もしもし』と言う」
また、福島第一原発の電話番号をネット検索して電話をかけ、事前に中国語を自動翻訳機能で日本語に変換し、「あなたたちのやり方は極めて無責任」と音声を出すなど手の込んだ抗議もあった。
数多くの動画がアップされているが、ほとんどが最初に「もしもし」と日本語で話しかけている。
SNSで検索していくと、「日本に抗議電話をしよう」という趣旨のタイトルで、「日本語で最初は『もしもし』と言う」というマニュアル的なものや、日本企業や飲食店などの電話番号を掲載して電話を促しているものもあった。
SNSをたどって、抗議電話をかけたという人を探し、何人かにメッセージを送ってみると、うち一人から、
「毒水を流す日本は本当にひどいことをする。中国の人民をバカにしている」
などと返ってきた。
日本の飲食店などに迷惑がかかっていることを伝えると、
「みんな同じようなことをやっている。日本が悪いことをしているので当然だ。核汚染水は日本だけで飲んでくれ。迷惑をかけているなんて思ったことはない」
との回答だった。相手は21歳の専門学校生、広東省在住と出ていた。
上海にある日本料理店に聞くと、
「海洋放出がニュースになりはじめた1カ月ほど前から日本の海産物はほとんど入ってこない。中国産などで補うしかない」
と困った様子だが、こうも話した。
「店には嫌がらせ電話もある一方で、不思議なことにお客様は減っていません。刺身など魚の注文も普通にあります。常連の中国人のお客様のなかには『騒動はすぐ終わるからまた食べにいくよ』と励ましてくれる方もいてありがたいです。今は、騒動が広がって反日運動などに発展しないことを願うばかりです」