欧州サッカーの2023-24シーズンが開幕した。早速、三笘薫(ブライトン)、久保建英(レアル・ソシエダ)、伊東純也(スタッド・ランス)、古橋亨梧(セルティック)ら日本代表選手たちのゴールラッシュが続き、日本人ファンにとっては“興奮の週末”が訪れている。だが、好スタートを切ったのは彼らだけではない。日本国内での認知度が低いながらも欧州でのステップアップが期待できる選手たちは多くいる。
【決定的瞬間】何度見てもしびれる!世界がどよめいた「三笘の1ミリ」
開幕戦で2ゴールを決めたのが、ポルトガルでプレーするMF藤本寛也(ジル・ヴィセンテ)だ。1999年7月1日生まれの24歳。東京Vの下部組織で磨いた優れたテクニック、高精度の左足キックを礎に、正確なパスと鋭いドリブルで攻撃のリズムを作る。J2で3シーズンプレーした後、2020年8月にジル・ヴィセンテに加入すると、1年目から主力を張り、2年目からは背番号10を背負ってチーム内で不動の地位を築いている。そして4年目の今季、開幕戦でいきなり2得点(PKでの1点を含む)をマークした。世代別代表ではチームの中心だった存在であり、今後の日本代表デビューに加えて欧州5大リーグでのプレーも期待したい選手だ。
ベルギー移籍3年目を迎える渡辺剛(ヘント)も着実に評価を上げている。1997年2月5日生まれの26歳。高い守備能力と優れた万能性を持つDF。中央大卒業後、FC東京で3シーズン活躍した後、2021年12月にベルギーのコルトレイクに移籍すると、2年目の昨季リーグ戦全34試合にフル出場してサポーターが選ぶ年間最優秀選手に選ばれた。その働きが認められ、今夏にベルギーの名門ヘントに移籍。開幕戦からスタメン出場を続けると、8月13日の第3節ウェステルロー戦でCKからヘディングで移籍後初ゴールを決めて開幕3連勝に貢献した。日本代表では2019年12月のE-1選手権で1試合に出場したのみ。今季、さらに評価を高めて再招集の時を待ちたい。
U-21ドイツ代表でのプレー経験がありながら日本代表デビューを公言しているのが、ドイツ人ハーフのMFアペルカンプ真大(デュッセルドルフ)だ。2000年11月1日生まれの22歳。東京出身で中学時代に父親の仕事の関係でドイツに渡り、デュッセルドルフの下部組織から2020年にトップチームデビュー。チームメイトの日本代表MF田中碧よりも攻撃的なプレースタイルで、昨季6得点10アシストと数字的にも優れた結果を残すと、今季も開幕から3試合連続フル出場で1アシストをマークしている。ただ、現状はブンデス2部。チームを1部昇格に導くか、他クラブからの“引き抜き”があれば、一気にスターダムにのし上がる可能性がある。