王位戦第4局で藤井聡太王位(左)に勝利し、感想戦に臨む佐々木大地七段=2023年8月16日、佐賀県嬉野市
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 八冠を目指す藤井聡太王位が、防衛に王手をかけてからの黒星。竜王戦では自身より若い挑戦者を迎え撃つ。八冠までの道のりは。AERA2023年8月28日号より。

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 将棋界の熱い夏は、まだまだ終わらない。

 藤井聡太王位(21)に佐々木大地七段(28)が挑む伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負。第4局は8月15・16日、佐賀県嬉野市でおこなわれ、85手で佐々木が勝利した。藤井は3連勝のあと1敗。王位防衛、および七冠堅持は次局以降に持ち越された。

 戦型は現代最新の相掛かり。先手・佐々木の得意戦法を、藤井はいつもの通り、正面から堂々と受けて立った。難解な中盤が続く中、佐々木は中段に構えた藤井の飛車を押さえ込みにかかる。49手目、佐々木が放った角が好手だった。

佐々木が残した爪痕

「ちょっと見落としていて、打たれてみるとどうしても飛車が取られてしまう形で厳しかったなという気がします」(藤井)

 王者・藤井はそう簡単には崩れない。苦しいところをもちこたえ、最終盤ではチャンスが生じたようにも見えた。しかし佐々木は踏みとどまる。最後は鮮やかに藤井玉を詰ませ、まずはひとつ、カド番をしのいだ。

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