「一般的なボーカロイドの作成方法としては、その声のモデルの人に、特殊なテキストを読み上げてもらう必要があります。つんく♂さんの場合はすでに手術前の声が失われてしまっている状況のようですので、この方法を取ることはできません」(ヤマハ広報)
やはり、つんく♂の歌声はもう聴けないということなのか……さらに、質問を続けてみると、
「X-JAPANのhideさんのように、すでに亡くなられた方でも、生前の膨大な量のサンプリングから作成することも、技術的には可能になってきています」(同)
すでに亡くなった歌手の歌声を蘇らせることは可能だというのだ。hideのケースは、彼の生前の歌声を集めてそれをボーカロイド化し、未収録曲を完成させた例があるというのだ。そして、この曲は昨年12月に発売された、hide生誕50周年記念アルバム『子 ギャル』に収録されているという。
では、つんく♂の場合も同じように曲を作れないのだろうか。
「過去の音声データがどれくらいあるのかわかりませんし、本人が許諾するかどうかなど、条件が十分にそろうかどうかという問題はあります。しかし、技術的には可能であると言えるでしょう」(同)
ずばり、つんく♂の歌声で新曲を作ることは可能ということだ。ただ、ボーカロイドを使った新曲の依頼や打診の企画はまだないという。
ボーカロイドで新曲製作……つんく♂さん、ぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
(ライター・河嶌太郎)