個人投資家で億り人の桶井 道さん(イラスト/西田ヒロコ)
個人投資家で億り人の桶井 道さん(イラスト/西田ヒロコ)

 「これぞ定番」「個人投資家目線で注目」の東証ETFを、分配金で優雅に暮らす「億り人」が厳選。投資信託ではなく東証ETFを選ぶ理由も。アエラ増刊「AERA Money 2023春夏号」より。

【図表】新しいNISAで買いたい東証ETFベスト16はコレ!

 定期的に分配金が支払われる東証ETFは、リタイア後の定期収入がなくなった人にとってありがたい存在。貴重な現金を得られる安定運用資産になるからだ。

 現在49歳で、資産1億3000万円から得られる分配金や配当金で優雅な生活を過ごす個人投資家の桶井道さんも、その一人。東証ETFも好む。

「投資の出口戦略まで考えると、ETFのほうが有利だと思っています。老後、年をとって判断能力が落ちる中で、運用資産を計画的に取り崩していくのは大変です。

 ネット証券で定期売却サービスがあるのは知っていますが、売却の設定をいくらずつにするか、80歳や90歳になっても金額や率、口数の指示ができるか、私は不安です。

 ETFなら、定期的に分配金が支払われるので、自分でわざわざ元本を取り崩さなくても生活費に充てられます」

 新しいNISAでは、日本円で分配金がもらえる東証ETFも買うつもりだという。

「海外ETFの分配金はドルで支給されますが、いちいち日本円に両替するのが面倒です。やはり、『分配金が◯万円振り込まれた』と直感的に喜べる東証ETFのほうがラクで楽しい。

 東証ETFをたっぷり保有することは、優良株の配当で暮らすのと同じイメージを持っています。

 しかも、S&P500やTOPIXが指標のETFなら『倒産』がなく、指数そのものが消滅するようなリスクとは無縁です(笑)」

 東証ETFを選ぶ際は、純資産総額や出来高のチェックも大切だという。純資産総額が少なすぎると効率な運用がしづらいだろうし、運用そのものをやめてしまうリスクもある。

 ある程度、日々の取引が活発なETFでないと、買いたいときに買い、売りたいときに売れない。メジャーな株価指数に連動する東証ETFなら安心。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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