「投資信託(以下、投信)の場合、いくらで買えるか事前にわからない点が残念です。私の投資先は海外が多いので、早くて2営業日後にしか判明しません。買い注文を出したあとに金融パニックが発生しても逃げられませんし……」
そこまで心配しなくていい気もするが、桶井さんは投資単位も大きいから、庶民とはリスク管理の度合いが違うのかも。
「投信を買うことは、すし屋のカウンターで値段を気にせず『時価』でおすしを食べる感じと似てるかなぁ」と語っていたが、そこまで……? だが、強烈な「東証ETF愛」は伝わってきた。
「米国以外にもユーロ圏、英国、スイス、インドなどの株式にも投資できます。海外REIT(不動産投信)や金(ゴールド)、債券も買える。しかも日本円で」
新しいNISAでは「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF」(1655)や米国の25年以上の連続増配株を集めた「グローバルX S&P500配当貴族ETF」(2236)を買いたいそう。
「ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数」(1651)など、日本の高配当株ETFも物色中と語っていた。
「新しいNISAの成長投資枠1200万円の多くを東証ETFで運用するつもりです。生涯、分配金を非課税で受け取れるマシーンとして有効活用します」
【本記事に入っている図の脚注は以下の通りです】※2023年4月7日現在。東京証券取引所に上場する日本籍のETFからS&P500、全世界株式(MSCI ACWI)、先進国株式(MSCI コクサイ)、国内株式の指数に連動するものを中心に掲載。「iシェアーズ・コアMSCI 先進国株(除く日本)ETF」は「MSCIコクサイ指数(税引き後配当込み、国内投信用、円建て)」。信託報酬は年率、税込み。純資産総額(「みんかぶETF」で時価総額の欄に記載の数字)は億円未満を四捨五入。選者:桶井 道
※『AERA Money 2023春夏号』から抜粋