5月20日に行われた、結成16年以上の漫才師たちに限定した賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」(フジテレビ系)のグランプリファイナルで、初戦敗退を喫したスピードワゴン。小沢一敬(49)はその後、自身のYouTubeチャンネルで敗因について、普段とは違うネタにチャレンジしなかったことを挙げ、「SECONDなのにM-1をやってた」と分析した。とはいえ、ノックアウトステージを勝ち抜き、グランプリファイナルに進出。初戦で三四郎に負けはしたものの、久々にスピードワゴンの存在感をゴールデン帯で知らしめることに成功した。
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1998年に小沢と井戸田潤(50)で結成したお笑いコンビ「スピードワゴン」。結成直後から評価は高く、「爆笑オンエアバトル」で頭角を現すと、「M-1グランプリ」の第2、3回で決勝に食い込むなど結果を残した。その後、テレビタレントとしてはメジャーになったが、コンビとしては露出が減り続け、賞レースでも無冠のままだ。放送作家はこう述べる。
「『THE SECOND』ファイナルに進出した8組の中で、スピードワゴンの二人は知名度も高く、ネタも既視感のある恋愛ネタだったため、目新しさに欠ける内容だったことは否めない。しかし、小沢さんの畳みかけるようなボケと、井戸田さんのメリハリのあるツッコミはさえわたっており、漫才の技術点としては相当高く、ネタの安定感は抜群でした。ただ、二人はもう20年ほどバラエティー界で活躍し続けているので、漫才師にセカンドチャンスを与えるという名目で始まった今回の大会で、ガツガツ感が伝わらなかったのではないか。また、アラフィフ世代の二人が恋愛ネタで勝負するというのも、正直ちょっとつらいものがありました」
結成16年以上という中堅に限定された賞レースでも、お笑いにはやはり革新的なネタが求められる。認知度が高かったからこそ、目新しいネタで勝負していれば結果は違っていたのかもしれない。
「ネタ作り担当の小沢さんは、関西圏では知名度の高い『ABCお笑いグランプリ』の審査員を務めるほど、実は漫才に対するこだわりが強い。小沢さんは若くして鉄板である恋愛ネタのフォーマットを完成させ、漫才界にちゃんと爪痕を残してきた人。賞レースの審査員を務めることに異論はないのですが、逆に言うと、審査員をしている人がガチンコの賞レースに出ていいのか、とは思います。小沢さんに審査されてきた若手芸人は当然複雑な心境を抱くでしょうし、どうせ出場するなら優勝してもらわないと審査員としての威厳が保てない。もちろん、スピードワゴンは起死回生すべく『THE SECOND』に出場したのだと思いますが、ならば潔く審査員の仕事はお辞めになられるべきではないでしょうか」(前出の放送作家)