米アップルは10月16日午前10時(日本時間17日午前2時)、カリフォルニア州クパチーノで開いた製品発表会で、新型ipadなど新製品を明らかにした。
新製品は「iPad Air 2」「iPad mini 3」といった新型iPadのほか、パソコンの「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」、「Mac mini」の4製品だ。
「iPad Air」に続く後継機種となった「iPad Air 2」は、437g(WiFi版)、厚さ6.1mmと、iPad史上最小・最軽量だった「iPad Air」よりも、さらに32g、厚さは1.4mmも薄くて軽くなった。初代「iPad」と比べると、243gグラム、7.3mmも軽量・薄型化したことになる。
ディスプレイは、従来より低い反射率を実現し、光の映り込みを56パーセントに抑えた。ディスプレイサイズは従来通りの9.7インチ。また、CPUもiPhone6と同世代の「A8X」を搭載。従来の「iPad Air」に搭載している「A7」に比べて、40パーセントも高速化したという。
また、ホームボタンには指紋センサー「Touch ID」を備え、指紋認証が可能になった。カメラは、従来の5メガピクセルから8メガピクセルとなり、より鮮明な写真や動画が撮影できる。また、iPhone6で導入された気圧センサーも搭載している。
本体が薄くなったことで、バッテリーも小型化されたが、省バッテリー技術が進歩して、従来品と同様に、駆動時間10時間を維持している。本体のカラーには、シルバー、スペースグレイに加えて、新たにゴールドが加わった。
ラインナップは、以下のようになっている。
■Wi-Fi版
16GB 5万3800円
64GB 6万4800円
128GB 7万5800円
■Wi-Fi+Cellular版
16GB 6万7800円
64GB 7万8800円
128GB 8万9800円
※32GBモデルは提供しない。
(金額は税別)
従来のiPad Airの販売も継続、Wi-Fi版の16GBは4万2800円(税別)に値下げする。
一方、「iPad mini 3」は、従来の「iPad mini Retinaディスプレイモデル」と比べ、プロセッサやディスプレイといった内部の更新はほとんど行われていない、いわばマイナーアップデートされた格好だ。最大の更新点は、「iPad Air 2」と同様、「Touch ID」が搭載され指紋認証に対応した点だ。また、本体カラーも同様にシルバー、スペースグレイに加え、ゴールドが加わった。
ラインナップは、「iPad Air 2」同様、16GB・64GB・128GBとなり、32GBモデルは提供しない。
■Wi-Fi版
16GB 4万2800円
64GB 5万3800円
128GB 6万4800円
■Wi-Fi+Cellular版
16GB 5万6800円
64GB 6万7800円
128GB 7万8800円
(いずれも税別)
「iPad Air 2」「iPad mini 3」ともに、発売予定時期は10月20日以降になる見通しだ。日本国内では10月18日よりApple Online Storeで予約が開始される。
以上のように、着実に「正常進化」しているiPadだが、今回の新製品には大きなトピックとなるような目新しい機能は入っていない。また、噂が先走りしていた12インチの発表もなかっただけに、がっかりしているユーザーもいるかもしれない。
とはいえ、アップルユーザーには、あるかないかわからない新製品情報の噂、リークネタ、コンセプト画像をひたすら求めて楽しむ人が多いのも事実。そもそもユーザーをいきなり驚かせるような芸風をもつ会社でもあるだけに、今後もその動向は要チェックだろう。