携帯通信キャリアが提供するEメールサービスは、今やマルチデバイス対応がスタンダードとなりつつある。

 KDDI及び沖縄セルラーは、2014年6月30日より、auの「Eメール(@ezweb.ne.jp)」がPCやタブレットなどマルチデバイスで利用可能となるEメールサービス、「WEBメール」の提供をスタートした。

「WEBメール」は、従来、携帯電話やスマートフォンのみで利用可能であったauのEメールサービスを、「au ID」を設定することで、PCやタブレット等のブラウザ経由でも利用できるサービスだ。しかも、インターネット接続サービス(EZ WIN、IS NET、LTE NET)に契約していれば追加料金は発生しない。

 NTTドコモも同等のEメールのマルチでバイス化対応のサービス「ドコモメール」を提供しているが、こちらはSPモードの契約が必要で、利用料が月額300円発生することを考えると、auの「WEBメール」のお得さが分かるだろう。

 auの「WEBメール」サービスは携帯電話が手元にない時や、故障した時でも、PC、タブレットからauのEメールを利用できるというユーザーへのサポートを目的として提供される。ユーザーインターフェイスはシンプルで分かりやすく、ということが意識されており、添付画像が自動展開されたり、受信メールと同じ画面に返信ボックスが配置されているためにメール本文を見ながらメールを返信できたりする。auケータイやauスマートフォンと同様、キャリア絵文字の利用も可能だ。

 更に、auのアドレス帳サービス「Friends Note」との連携で、アドレス帳データをインポートすることができ、受信メールの差出人をアドレス帳登録名で表示することができるほか、アドレス帳に登録されている連絡先からの受信メールのみを表示する機能も有している。

 クラウド上での「WEBメール」の保存容量については、「auスマートパス」加入ユーザーのEメール保存容量が最大1Gバイト、もしくは20000件、「auスマートパス」未加入ユーザーのEメール保存容量が200Mbyteもしくは5000件となる。一方のドコモメールは保存容量が1Gバイトまたは8万件となっている。

 KDDIは「○○@auone.jp」のアドレスを使ったWEBメール「au oneメール」のサービスを13年9月に終了させたが、その際に、14年春に携帯のEメール(@ezweb.ne.jp)をPCで利用できるようサービス拡張を予定しているとアナウンスしていた。それが今回のWEBメールサービス開始で実現された形だ。