が犬に口づけ!?──写真は、実はノルウェージャンフォレストキャットのスミレ(右、雌、10歳)がゴールデンレトリバーのメイ(左、雌、5歳)をなめているところ。毎日わが家で繰り広げられる一こまです。
 ゴールデンレトリバーの飼い主を夢見ていた私が、「向こうで飼わせてあげるから」という夫の甘言に乗り、夫の赴任先のアメリカについて行ったのが16年前。かの地で、今でも夢に出てくるゴールデンのサクラに出会いました。
 ところがサクラを飼い始める前に、ひょんなことから迷い猫がわが家の一員になりました。
 その猫は恩義を感じたのか、後から来た子犬のサクラの面倒を実によく見てくれました。そしてサクラが生後6カ月になったころ、この世を去ったのです。
 このため、サクラは猫大好き犬に育ちました。
 4年後サクラは私たちと一緒に日本に来ましたが、それまでと違い、自由に跳びまわれる庭のない東京で次第に元気をなくし、寂しげに見えました。
 そこで、私たちは彼女のために子猫を迎えました。
 サクラは子猫をわが子のように慈しみ、愛情を注いで育てました。そして、その子猫がゴールデン大好き猫スミレに成長したのです。
 9年前、私たちは夫の転勤で関西に来ました。この地でサクラは穏やかな晩年を過ごし、6年前に永眠しました。その後、私たちが2代目のゴールデンとして迎えたのがメイです。
 メイは生き写しとも思えるほどサクラにそっくり。スミレもメイにサクラの面影を感じたのか可愛がり、成犬になった後も愛情いっぱいになめるのが日課となりました。
 でもねスミレ、あまりなめてメイの顔がはげないようにしてね。ゴールデンは毛が命だから。

(竹田桃代さん 大阪府/66歳/主婦)

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