「手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が」。現代を代表する歌人の河野裕子が死去する前日に詠んだ最後の歌だ。本書は夫であり歌人の著者が、河野が癌に侵されてからの10年を包み隠さず振り返っている。 河野が病床で書きつづった歌を家族が整理する光景はテレビでも取り上げられており、一家の濃密な関係を目にした人も多いだろう。ただ、それは壮絶な体験を経てようやくたどり着いた関係だ。精…
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胡蝶は夢なのか 知っておきたい中国故事
「手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が」。現代を代表する歌人の河野裕子が死去する前日に詠んだ最後の歌だ。本書は夫であり歌人の著者が、河野が癌に侵されてからの10年を包み隠さず振り返っている。 河野が病床で書きつづった歌を家族が整理する光景はテレビでも取り上げられており、一家の濃密な関係を目にした人も多いだろう。ただ、それは壮絶な体験を経てようやくたどり着いた関係だ。精…
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