腸を整えて、元気とキレイを手に入れましょう ※写真はイメージです
腸を整えて、元気とキレイを手に入れましょう ※写真はイメージです
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 腸の健康が全身に及ぼす影響について、活発な研究が行われています。腸の状態が悪いと、便秘や下痢などの便通異常だけでなく、感染症、アレルギー、肥満、糖尿病、動脈硬化、がん、歯周病、うつなど、様々な病気の発症と関係することが分かってきました。さらに、肌荒れや肌老化など美容面にも影響するといいます。まさに、全身の元気とキレイのカギを握っているのが腸なのです。今回は、いりたに内科クリニック院長の入谷栄一先生に、「腸活」についてお聞きしました。本記事は、日本メディカルハーブ協会HPの記事を一部改変してお届けします。

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■腸は消化・吸収だけでなく、免疫機能の大事な担い手

 腸は重要な役割をたくさん担っている内臓です。主に十二指腸・小腸では、食事で摂った食べ物を消化・吸収し、大腸では不要なものを便として排出する役割をもっています。

 腸には全身の免疫細胞の6~7割が集中しており、免疫機能を正常に働かせるためにも重要な臓器です。腸に不調があると、免疫が低下してかぜや病気にかかりやすくなったり、免疫が過剰に働いて、アレルギーや自己免疫疾患などを引き起こしたりすることがあります。

 こうした腸の働きをコントロールしているのは「自律神経」です。過剰なストレスを受けるとその刺激が脳に伝わり、自律神経のバランスが乱れて下痢や便秘など腸の不調が起こることになります。反対に、腸の不調は神経系を介して脳に伝わり、腹痛や不快感と共に抑うつや不安など感情の変化も引き起こします。このように腸と脳は密接に関係しており、「脳腸相関」と呼ばれています。心の健康を保つためにも、腸は重要な役割を果たしているのです。

腸内環境の悪化度を見るチェックリスト
腸内環境の悪化度を見るチェックリスト

■腸の健康を保つポイントは、腸内細菌のバランスと多様性

 腸の健康のカギを握る存在として注目されるようになったのが、腸内細菌です。

 私たちの腸には、およそ100兆個、1000種類以上の腸内細菌がすみついています。これを「腸内細菌叢(そう)」といい、腸壁の粘膜に集まって生息する様子がお花畑(フローラ)のように見えることから「腸内フローラ」とも呼ばれています。

 腸内細菌は大きく分けて3種類あります。体にプラスの働きをする「善玉菌」、体に悪影響を及ぼす「悪玉菌」、そのどちらでもない「日和見菌」の3つです。善玉菌に対し、悪玉菌は悪者扱いされがちですが、健康を維持するために必要な役割も果たしており、バランスよく腸内に存在しているのが良い状態。悪玉菌が腸内で増え過ぎてしまうと、体にとって有害な物質をつくり出し、下痢や便秘、病気などを引き起こします。日和見菌は善玉菌、悪玉菌のうち優勢なほうに味方するので、常に腸内細菌を善玉菌優位の状態に保つことが大切です。

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腸内細菌も、多様性が大切