――「R-1」でブレークし、今春からは冠番組もスタートしました。

 ありがたいですね。ただ、「売れた」という感覚は自分には正直あまりないんです。本音をいえば、昔より多少はありますが、決してうかうかしてはいられません。後輩は僕の立場をつねに狙っているわけですから。

――これだけ多忙になっても、不安や焦りは尽きない?

 当然です。「R-1」にしても、毎年、必ず新しいチャンピオンが誕生するわけですから。世間って、やっぱり新しい存在に目を向けます。僕は2016年に「R-1」で優勝させてもらいましたが、翌年に同じ事務所の後輩のアキラ100%が優勝した瞬間、それを肌で感じました。だから、新しく出てくる存在と自分をいかに差別化していけるかをずっと意識しています。「消えないように」っていうプレッシャーはつねにあります。

 やっぱり、この世界って第一線で活躍してなんぼ、お客さんを笑わせてなんぼなんですよ。だから、毎年単独ライブだってやるし、新ネタも考えるし、13年前からYouTubeの更新も一日も休んだことはありません。YouTubeに関しては「たまには休めば?」って指摘されることもあるんですけど、休むと、1年前の自分よりつまらなくなってしまうような気がするんです。だから、続けないと逆に不安になってくる。お客さんは、新しいネタをつねに求めてきますから。この世界にいるかぎり、あぐらなんてかいている暇はありませんよ。

■ハリウッドザコシショウ/1974年生まれ。静岡県出身。1992年に大阪NSCに11期生として入学し「G★MENS」として活動。同期は陣内智則、中川家、ケンドーコバヤシなど。2002年にはコンビ解散、ピン芸人として活動を始める。「R-1ぐらんぷり2016」ではノーシードから優勝。アマゾンプライムで配信中の番組「ドキュメンタル」では史上初のV3も達成。2022年4月から始まった自身初の地上波冠番組「凪咲とザコシ」ではNMB48・渋谷凪咲とともにMCを務める。8月6日からは「ハリウッドザコシショウのミニ単独ライブシリーズSEASON【13】ツアーしょんべん」がスタートする。

(構成・聞き手/AERA dot.編集部・岡本直也)

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