8月は広島、長崎の原爆の日、終戦記念日があることからお笑い芸人のカンニング竹山さんは、戦争をテーマにした番組をよく見るという。戦争は「絶対にしてはいけない」を強く掲げながら、私たち日本人も戦争しないと言い切れるのか疑問を投げかける。
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8月は終戦記念日の日を中心に、戦争を検証する番組がやっていたので見てきました。戦争のドキュメンタリー番組を見ていても、攻撃された場所にはダメージがあり、そこには人々の悲しみもある。僕はもちろん太平洋戦争を知らない世代だけれども、戦争というものは絶対にやってはいけないと思う。この「絶対に」は、揺るぎはない。
しかし、現実に戻ると、日本国土の防衛という問題がある。アジア諸国がどう動いているかを見ていると、またどこかの国と国が戦争という同じことを繰り返さないとも限らないわけですよね。
つまり、人類って、ずっと戦いの歴史を繰り返しているんですよね。日本だけだって、平安時代も鎌倉時代もそうで、話し合いで解決しようとするけれども、結局、権力争いがあって戦があってと繰り返す。
そう考えると、いくら戦争はやってはいけないと思っていても、「また戦争をやっちゃうのかな」という、なんとも言えない恐怖心がある。それは、日本も戦後77年たってしまって、戦争を知らない人だらけになっているからというのもある。
戦争は絶対にダメというのは前提にありつつも、戦争をしないでどうやって解決していくのだろうかと考えることもある。国土防衛という点から考えたときに、中国の台湾進攻も現実に起こりかねないんだから、どうしていけばいいんだ? 国と国の問題を解決するのは外交だ、言葉の力で話し合いだ、と言っても、相手が話し合いに乗らなかったら? ウクライナ侵攻を見ているとそうですよね。ロシアは攻めないよって言っていたのに、いまだに侵攻は続いている。
太平洋戦争の時に生きていた人たちの苦しみは映像で見たり、話しを聞いたりして、酷い状況だったのは頭ではわかってはいるけど、れよりも「隣国このヤロー!」って感情のほうが強くなってしまったときに、同じ事を繰り返していく、人間はその繰り返しなのかなとも考えてしまう。