音楽業界は話題の音楽ストリーミング・サービス、Apple Musicの動向を見守っているが、投資家たちはすでに賭けに出始めた。インターネットラジオ、Pandora(パンドラ)の株価が、6月8日にAppleが新サービスを発表する前の終値から12.2%下がっていることが明らかになった。

 アメリカでは現地時間6月30日(日本時間7月1日午前0時)にスタートするApple Musicには、24時間ラジオ局“Beats 1(ビーツワン)”があり、アプリをダウンロードすれば誰でもアクセスできるが、3か月のお試し期間後は、有料会員のみがオンデマンド・サービスにアクセスできる。Appleはサービス開始に向けてBeats 1が多くの記事になるようにしたため、投資家たちの目にとまったようだ。

 Pandoraの株価下落はApple Musicのせいばかりではない。29日からは、1972年以前のレコーディングをめぐるサテライトラジオ“SiriusXM Radio(シリウスXMラジオ)”とレコードレーベル間の和解金2億1,000万ドル(約257億円)を投資家は読み解かなければならなかった。1972年以前のレコーディングの著作権料を支払っていないとして、フロ&エディがSiriusXMを訴えていたのだ。Pandoraも昨年、同じ理由でフロ&エディに訴えられている。

 また、ギリシャの経済危機による世界市場の落ち込みも下落の原因と言えるだろう。

 それでもやはり、Pandoraをどう見ているかは明らかだ。Pandoraの株価は最近の15取引日のうち9日は落ち込んでおり、1株2ドル(約245円)以上、時価総額でおよそ4億5,000万ドル(約550億円)下がっている。Beats 1がPandoraの成長にとって脅威だと考え、利益予測を下げた投資家もいるようだ。

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