一方、妹は、
「自民党という保守的な考え方と統一教会とがつながったんだと思います。今回の国葬の強行で本質が見えたという感じがします」
女性たちがリレートークでアピールしていった。
「私の体に口出しするな」
「家族の形を勝手に決めるな」
参加者は、そうシュプレヒコールを上げていた。

「アジア女性資料センター」の本山央子代表理事は、普段は大学の研究員や講師をしているという。
「この会で国葬反対の集会を開くのは今回で2度目。私たちが主張したいのはジェンダーに焦点を当てることです。安倍政治はすごく差別的なことをやってきた。国葬によって、安倍元首相のやってきたことが正当化されてしまうのはとても大きな問題だと思います。女性をあれほど差別しながら、『女性活用』などと言って非正規で安く使う一方、極右の女性を政治家として取り立ててきた。そして家族に矛盾を押しつけてきた。子育て、介護にも、国がまともにお金を出さないのは、最終的に女が面倒を見ればいいと思っていたからですよ。安倍政治は『保守的家族イデオロギー』というところで統一教会とつながっているのです」
本山さんは、そう憤った。

国葬という形での強制に疑問
中野駅前では第1、第3火曜日、「安保法制の廃止をめざす中野アピール実行委員会」が国葬反対のスタンディングを開いている。共同代表の松井奈穂さんは中野区育ちで、いまは練馬区在住。
「会は7年前に作りました。現在は立憲民主党都議、区議と日本共産党区議、市民グループが一緒になって活動しています。私はどこの党にも所属していません。私はこれまで街頭に立ち、モリカケ問題、桜を見る会、共謀罪、秘密保護法などで、さんざん安倍元首相を批判してきました。それなのに、安倍元首相の国葬だなんてふざけんじゃない、という気持ちです。国葬で、これまでやってきたひどいことを全部、チャラにしようとしているだけじゃないでしょうか」
そう声を上げた松井さんは、現在、小学校で図工の講師をしているという。