高卒5年目終了時点で通算160本塁打。このままNPBでプレーして40歳シーズンの39年まで40本塁打を17年続けると通算840本塁打に届く計算になる。もちろん、50本塁打を超えるシーズンや、NPB記録の60本塁打を超える金字塔を樹立する可能性もある。選手寿命が延び、40歳を超えてもプレーできる環境が整っている。そう考えると、通算868本塁打は決して夢物語ではない。ただ、村上がNPBでプレーを続けることに、メジャー担当の記者は「現実的ではない」と指摘する。
「一昔前のNPBで完結していた時代と違い、身近にメジャーがある。イチロー、松井秀喜ら強打者たちが挑戦してきたように、世界最高峰の舞台で自分の力を試したいという思いを持っている選手は少なくない。村上は今すぐメジャーに来ても30本塁打を打てるでしょう。海外FA権を取得した際はメジャーの複数球団の争奪戦になる。活躍すれば年俸も高騰し続けるのでヤクルトが支払えるのかという問題がある。大谷翔平(エンゼルス)、鈴木誠也(カブス)、筒香嘉智(ブルージェイズ傘下)のように、日本で実績を残してメジャーに挑戦するのが自然の流れだと思います」
順調にいけば、27年オフに海外FA権を獲得する。球団が了承すれば、ポスティング・システムという選択肢もある。ヤクルトのユニフォームを着た村上の勇姿をいつまで見られるだろうか。(梅宮昌宗)