■整体師が深く静かに真顔で忠告

 4メートルというと、人というよりほぼビルなわけですが、とにかく「佐藤二朗は顔が大きい」というイメージ(イメージというか事実)はそれなりに皆さんお持ちなのに、身長は低いイメージというのが、不思議というか、なんか面白いなと思いました。

 中には「佐藤二朗、170センチあるかないかくらいのイメージだった」というお声もあり。

 仮に170センチで僕の顔の大きさならば、ほぼドラえもんですよ。2等身ですよ。へたしたら1等身です。人が歩いてるというより顔が歩いてるという感じになってしまいます。

 そういえば整体の先生に「佐藤さんは首に気をつけなさい。顔が人並み外れて大きいですから、首に大変負担が掛かります。たとえるなら、リンゴを爪楊枝で支えているようなものです」と血も涙もないたとえ話をされ、「先生、ウケ狙いはやめてくださいよ~」と笑いながら先生を見たら深く静かに真顔だったことがありますが、とにかく僕の大顔面や巨足を支えるには最低でも181センチの身長は必要なのですよ。

 もしかすると、テレビは、高いも低いも太いも細いも、ある程度均一化されるような傾向が多少あるのかも、なんてことを思ったりもしました。

 だったら僕の顔の大きさも均一化されたいなあと思うのですが、いかんせんやはりテレビの住人の方々や、俳優さん女優さんは小顔な人が多いものですから、並ぶとどうしても僕の顔の大きさが際立ってしまいます。

 ですからアレですよ。

 意外と町中で僕を見たら「あれ? 佐藤二朗、わりと小顔じゃん」なんて思うかもしれませんよ。ただ、ある共演者からは「佐藤二朗が小顔になったら、もはや佐藤二朗ではない」となぜか勇気づけられるように言われたことがありますが。

 またいつものように、とりとめのない内容になってしまいましたが、「ひきこもり先生」シーズン2も、再開した当コラムも、よろしければ引き続き、お付き合いを。

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佐藤二朗

佐藤二朗

佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家、映画監督。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や映画「幼獣マメシバ」シリーズの芝二郎役など個性的な役で人気を集める。著書にツイッターの投稿をまとめた『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)などがある。96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がけ、原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)がBD&DVD発売中。また、主演映画「さがす」が公開中。

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