週末から太平洋高気圧の勢力が強まり、真夏の蒸し暑さになるでしょう。夜も気温が下がりにくくなり、東京都心などでは熱帯夜の日も。真夏同様の暑さ対策が必要になりそうです。

◆太平洋高気圧 勢力強める

このところ、梅雨前線は本州の南岸沿いに停滞しやすく、関東以西の太平洋側を中心に梅雨空の所が多くなっています。今週末からはこの状況に変化がでてきそうです。太平洋高気圧が強まるため、梅雨前線は北陸や東北付近まで北上する予想となっています。このため、九州から関東は太平洋高気圧の圏内に入り、真夏の蒸し暑さとなる見込みです。特に、3日(月)から4日(火)が今回の暑さのピークで全国のアメダスの半数くらいで、真夏日(最高気温が30度以上)となりそうです。谷や甲府など関東甲信を中心に所々で猛暑日(最高気温が35度以上)となるでしょう。都市部を中心に夜も気温が下がりにくく、寝苦しい夜になりそうです。東京は来週前半は熱帯夜(夜間の気温が25度以上)となる日もあるでしょう。

◆過去に7月早々梅雨明けしたことも

梅雨前線が北上する予想となっていますが、このタイミングで梅雨明けはあるのでしょうか?平年の梅雨明けは下の表の通り、九州から関東甲信では7月中旬から下旬で、例年、7月上旬はまだ梅雨の真っ最中です。ただ、過去最も早い梅雨明けは、九州南部で6月24日頃(1955年)、東海では6月22日頃(1963年)と6月中に梅雨明けとなった地域もあります。関東甲信では7月1日頃(2001年)と7月に入って早々の梅雨明けがあります。
近年では2013年に7月6日頃に関東甲信地方で梅雨明け、その後8日頃に九州から東海で梅雨明けと、一斉に7月上旬の梅雨明けとなりました。このときは梅雨明け早々厳しい暑さに見舞われ、熱中症で搬送される人が急増しました。
最新の長期予報の資料によりますと、太平洋高気圧の勢力はこの先も強い傾向にあり、九州を中心に7月早々に梅雨明けとなる可能性もあります。関東甲信などはまだ難しいところですが、いずれにせよ、今週末からはしばらく真夏の蒸し暑さに見舞われそうです。真夏同様の熱中症対策をなさって下さい。