「次の首相候補」として、またしてもこの政治家の名前が上がってきた。自民党衆院議員の石破茂元防衛相(65)。防衛費の増額、物価高対策、旧統一教会対応などに国民の不満が高まり、岸田内閣の支持率は過去最低を更新している。閣僚が相次いで辞任する事態にもなった今、「次の首相」への期待も高い石破氏はこの状況をどうみているのか。また、次期総裁選への“野望”はあるのか、本人を直撃した。
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12月5日に公表されたJNNの最新の世論調査では、岸田内閣の支持率は過去最低を更新し、34.2%まで落ち込んだ。これは、昨年8月に記録した菅内閣の最低支持率と同水準で、そろそろ“危険水域”に入った感もある。
岸田内閣の支持率がここまで下がったことについて、石破氏はどう分析しているのか。
「安倍政権、菅政権と強力な政権が続いたことで、国民がやや疲れ気味だったところに、『聞く力』を標榜する岸田総理が一種の“癒やし系”として出ました。しかし、今年7月に安倍晋三元首相が銃撃事件で亡くなった後、岸田総理はいち早く『国葬』を決めた。それに続き、9月上旬と予想されていた内閣改造を1カ月前倒しして、あっと言う間に閣僚を変えた。国民は『あれ、こんなに強力な政権だったのか』と思い始め、岸田総理に抱いていた“癒やし系”とは違う印象を持つようになったのではないでしょうか。それに加えて、閣僚がスキャンダルでどんどん更迭された。岸田総理が急いで進めた内閣改造で選んだ閣僚が、相次いで更迭されたことの失望は大きかったと思います」
ANNが先月行った世論調査によると、食料品などの値上げで生活が苦しくなっていると答えた人は67%に上った。燃料費高騰、物価高によって生活が苦しくなるのに、岸田文雄首相が有効な対策を打ち出せていないことも支持率低下の背景にあるだろう。岸田首相は電気、ガス、ガソリンの負担軽減策として、来年前半に1家庭あたり総額4万5000円の支援をすると発表したが、これも“焼け石に水”で終りそうだ。