組合には数十人から相談がきており、8人がすでに雇い止めの撤回を求める訴訟を起こし、4人が訴状を準備している段階だ。静岡キャンパスのみならず、札幌と湘南にそれぞれ原告がいるという。
東海大の広報は、取材に対し、「ストライキは労働者に認められた権利」としつつ、「団体交渉の予定があったにもかかわらず、ストライキが断行された」とする見解を述べ、撮影した経緯をこう話した。
「事前に教職員組合から、ストライキを行うという連絡を受けておりました。通告通りのストライキであるかを確認すること、そして、通告時間外のストライキや授業時間に学生に対して情宣行動ですとか、施設管理権の侵害とともに、雇用契約の不履行にあたる行為がないかを確認するために教室内を録画記録させていただきました」(東海大)
他の講師は以下のように語る。
「ストライキのために授業を中断するとき、説明することさえ大学に禁止されていたので、一人ひとりの学生の顔を見ました。年を明けたら残り2回しか授業はありません。学生は何も悪くないのに、申し訳なかったです。こんなに心苦しい思いをするとは思いませんでした」
労使問題で、学生の学ぶ自由が奪われることは避けたいところだ。
(AERA dot.編集部 岩下明日香)