11対6とリードした楽天は9回、7番手・宋家豪がマウンドに上がったが、投球練習の最中に、左翼後方の観覧車の辺りから十数羽の野鳥の群れが飛来してきた。

 初めは天然芝の外野周辺を飛んでいた鳥たちだったが、しだいに内野方面へと接近。1死一、三塁で西村凌の打席の際には、ダイヤモンド上空の低い位置でグルグル旋回を始めたため、三塁走者の吉田正尚が思わずのけぞるなど、試合の進行にも影響が出はじめた。

 見るに見かねた笠原昌春球審がタイムをかけ、試合を一時中断したが、再開後も鳥たちは旋回をやめず、数度にわたって試合が中断した。

 招かれざる珍客に集中力を乱された宋は、打者・西村のときに暴投で1死二、三塁とピンチを広げたあと、西村にもフルカウントから四球を許して満塁。次打者・若月健矢にも左前タイムリーを浴び、なおも1死満塁と“鳥パニック”に陥った。

 まだ4点差とはいえ、ホームランが出れば一挙同点という事態に、切羽詰まった石井一久GM兼監督は、火消し役に守護神・松井裕樹を投入せざるを得なくなった。

 だが、松井も“予定外”のスクランブル登板でリズムをつかめず、最初の打者・大城滉二にストレートの押し出し四球を許してしまう。さらに後続2者にも安打性の当たりを打たれたが、味方の堅守にも助けられ、何とか11対8で逃げ切った。

 楽天生命パークでは、8月30日のオリックス戦の試合中にも大量の蛾が発生したばかり。相次ぐ虫や鳥の襲来に、石井GM兼監督は「ウチの球場は動物園なんすかね。いろんなのが出てるね。スカンクが出ないことを祈ります」と苦笑するばかりだった。

 最後は6月25日のヤクルトvs巨人で起きた“バルーン騒動”を紹介する。

 2対12と大きくリードされたヤクルトは6回、山崎晃大朗の二塁打と村上宗隆のタイムリーで2点を返し、なおも1死一、二塁のチャンスだった。

 ここで巨人は先発・シューメーカーから鍬原拓也に代わったが、次打者・内山壮真の打席途中、有隅昭二球審が突然タイムをかけ、試合が中断した。

暮らしとモノ班 for promotion
「昭和レトロ」に続いて熱視線!「平成レトロ」ってなに?「昭和レトロ」との違いは?
次のページ
丸佳浩が笑顔で追いかけた物体は…