(c)2023 GIFT Official 
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 プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(28)によるアイスショー「GIFT」が東京ドームで開催された。スケーター史上初の東京ドームでの単独公演のチケットは、追加販売分も含めてソールドアウト。会場には、3万5千人のファンが集まり、羽生さんの地元・仙台から駆けつけた人もいた。また、公演は映画館でのライブビューイングも実施。配信では国内外あわせて3万人が視聴した(Disney+は除く)。

【別カット】手先や表情までよくわかる一枚

 公演は、開演時間を少しすぎた17時10分に幕を開けた。羽生さんの「半生」と「これから」を表現したアイスストーリー。プログラムとプログラムとの間を羽生さん自らの言葉でつづりながら、氷上で演じきった。

 公演後、記者らの取材に応じた。ここではそのやり取りの全文を掲載する。

*  *  *

羽生さん「ありがとうございます。すいません、遅くなって、お願いします。ありがとうございます」

司会「おつかれさまでした。マスクを……」

羽生さん「はいっ」

司会「それでは代表質問から」

――フィギュアスケートで初のドーム公演を終えて率直な気持ちを教えてください。

 本当に大変なことだらけでしたけど。えー、まずはドーム公演っていうことよりも、えー、一人でこの長さのスケートのエンターテイメントというものを作るっていうことが非常に大変なことで。今シーズン初めて、まず、単独で完全にプログラムを単独でワンマンで滑り切るというショーをやってみて、「これ、2時間半もつかな?」って正直思ったんですけど。でも、こういうドームという会場だからこそできる演出とMIKIKO先生やライゾマティクスさんや、本当に東京フィル(ハーモニー)さんだったりとか、名だたるメンバーが集まっているからこそできた総合エンターテイメントを作れたんじゃないかなと今は実感しております。

――新しいフィギュアの表現の可能性というのが一つ出来たと思いますが、その手応えや次への思いは。

 いや、正直、課題ももちろん出ていますし、「あぁもっとこうすればよかったな」とか「もっとこうできたな」みたいなものはもちろんあるんですけど。ただ、今日、この『GIFT』という公演に関しては1回きりで、本当にフィギュアスケートならではの一期一会な演技が一つずつできたことに関しては、自分自身すごく誇りを持っていますし、少しでもみなさんの中でほんの一つでも、ピースでいいんで、記憶に残っていただけたらうれしいなと思います。ありがとうございます。

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