新年は、愛子さまが身に着けた可愛らしい帽子に注目が集まった。女性皇族の正装にかかせない帽子。実は、宮殿の儀式でも着用するときとしないときがある。その線引きはどこにあるのか。父である故・平田暁夫さんとともに、親子2代で皇室の帽子デザイナーを務める平田欧子さんが、愛子さまの帽子に込めた秘話とマナーを解説する。
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「愛子さまのローブモンタントとあわせるはじめての帽子にふさわしいのでは、と提案いたしました」
おだやかに話すのは、皇室の帽子のデザイナーを務める平田欧子さん。1966年から皇室の帽子のデザイナーを務め2014年に亡くなった父・平田暁夫さんのあとを継ぎ、皇室の帽子のデザイナーとして活躍している。
欧子さんが指すのは、愛子さまの帽子につけたゴヨウツツジの花飾りのことだ。
愛子さまが20歳の成年を迎えた一昨年、そして今年の元日。天皇陛下と皇后雅子さまそして愛子さまは、上皇ご夫妻に新年のあいさつをするため、お住まいの仙洞御所(昨年は、仙洞仮御所)に向かった。